息の合った演奏を披露する塙工業高校和太鼓部

塙工業高校(福島)の和太鼓部は、京都の寺院での奉納演奏を行うなど、全国で演奏を披露している。第40回全国高校総合文化祭広島大会(ひろしま総文)の郷土芸能部門(7月、三原市)では、地元福島や九州の復興を祈願し2曲を演奏した。(野村麻里子)

福島、九州への思い胸に「元気を届けたい」

2曲披露したうちの「天響」は、東日本大震災で被災した双葉町出身の和太鼓演奏家が作った曲。大会直前の追い込み練習の際、完成度をさらに高めるべく曲の最後に連打を加えるなど新たなアレンジを加えた。

全国高総文祭のステージには昨年に引き続き2度目の参加となった。部長の玉木那月君(3年)は「ポーズするところや声だしを改善できた」と話した。前大会で他校の演奏を聞くことで、自分たちの演奏を改善できたという。

部員は、いまも避難が続く福島や九州の被災者に元気を届けたいという思いで演奏に臨んだ。玉木君は「演奏が復興への糧になればいいなと思う」と話した。

同部は全国で演奏を披露してきた。清水寺や東大寺、鎌倉大仏前などでの奉納演奏や上野公園、日比谷公園など関東各地でのふくしま復興PR演奏、避難住宅での慰問演奏を行うなど、多岐にわたるという。