短篇小説の部 受賞者インタビュー

最優秀賞 『ロックを止めないで』 

北海道札幌啓成高等学校  西尾 実優さん     作品はこちらからご覧いただけます

 

―受賞した感想を教えてください

担任の先生に入賞を告げられたときは驚きました。今思い返すと、それまでいた教室に戻るまでの道のりもよく覚えていないほどです。私の作品を読み、評価し、審査に関わってくださった大勢の方々には心より感謝申し上げます。
前回の高校生創作コンテストに参加した際は、ギリギリに書き始めてしまったこともあり、自分の納得するものを提出することが出来ず悔しい思いをしました。
なので今年は余裕を持って書き始め、「とりあえず納得のいく作品を書く」「賞には入らなくても、読み返した時に自分が好きだと思えるものを作る」ことを目標としてコンテストに挑みました。
この小説は「学校祭」という、高校生が青春を語る上で欠かせない行事が舞台となっています。それに葛藤、劣等感などといった感情をプラスすることで、ただ明るいだけではない成長の物語に仕上げることが出来たのではないかと思います。
高校卒業後は文系の大学に進学し、小説だけでなく、短歌や詩についても学びたいです。また、どのような学部に進学することになっても、文章を書くことは続けていきたいです。
創作は「自分らしさ」や内に込めた熱量が作品にそのままあらわれるものだと思っています。もしもコンテストへの応募を迷っている方がいましたら、是非参加してみることをおすすめします。暗いニュースの多い今の時代だからこそ、創作活動を通してもう一度自分と向き合ってみてください。

 

―このコンテストに応募しようと思った理由を教えてください

単純な興味です。元々文章を書くのが好きだったこともあり、ちょっとした力試しのつもりでもありました。

 

―受賞作品の誕生秘話(こんな場面で思いついた など)や込めた思いを教えてください

YouTubeで軽音楽新人戦の動画と、学校祭での有志発表を見て思いつきました。音楽をやっている高校生が眩しい、かっこいいと思ったことがきっかけです。

 

―受賞作品の創作にあたって、工夫したこと、苦労したこと、楽しかったことをそれぞれ教えてください

書いていて楽しかったのは音や振動、光などの情景描写です。実際にステージを見たときの高揚感や、学校祭ならではのハイになる感覚が読み手に伝わればいいなと思って書きました。また、主人公の胸に渦巻く嫉妬や羨望を取り残さず書くように気をつけました。

 

―受賞作品の創作を通して、得たことや成長したことがあれば教えてください

今では疎遠になった昔の友人や、綺麗とは言えない感情について、主人公と自分で重なるところがありました。なので、この作品を書き更に評価していただけた今、ずっと背負っていた荷物を下ろせた気がしています。

 

―創作活動は日頃から行っていますか?

はい

 

―創作活動の魅力はどんなところですか?

どう隠しても、自分らしさが滲み出てしまうところが面白いと思っています。創作は自分の価値観や過去の経験が生きるものなので、書き手の人生によって同じお題でも作風が異なるところが好きです。

 

―創作のこだわりやポイント、日常のルーティーンのようなものがありましたら教えてください

できるだけ毎日書き進めようとは思っていますが、書きたくないとか、スランプだと思った際は素直に休むことにしています。

 

―創作活動に興味がある人、創作活動を始めようとしている人へアドバイスをお願いします 

自分の想像力や文章に自信がなくても、まずはやってみることが大切です。好きな作家さんを見つけて、その方の文体を真似てみるのもいいかもしれません。書いているうちに文章のリズム感や間の感覚が掴めてくるので、とりあえず書いてみることをおすすめします。

 

★応募に関する情報は、応募概要ページでご確認ください。

<応募者必見> 
★受賞作品を読んでみよう
  短篇小説の部 ・ 現代詩の部 ・ 短歌の部 ・ 俳句の部
 
審査員を務める 中村航​先生、井上孝雄先生からの一言アドバイス