政府は5月19日、天皇陛下の退位を可能とする特例法案を閣議決定し、国会に提出した。法案には退位後の称号を「上皇」とすることなどが盛り込まれた。国会の審議では、退位が将来の先例として位置付けられるか、「女性宮家」創設の是非などが焦点となった。法案は今国会で成立、来年にも皇太子さまが新天皇として即位する。

Q なぜ退位を可能に?

陛下は昨年8月、「次第に進む衰えを考慮する時、これまでのように全身全霊をもって象徴の務めを果たしていくことが、難しくなるのではないかと案じています」と退位の意向をにじませるお気持ちを国民に表明した。

法案は「国民は天皇陛下のお気持ちを理解し、これに共感している」とし、皇太子さまの即位を実現する背景として、陛下の即位した年齢を超える57歳となり、国事行為の臨時代行など公務に「長期にわたり精勤」している状況が盛り込まれた。

Q 退位は「特例」なの?

法案の名称は「天皇の即位等に関する皇室典範特例法」。皇位継承の在り方を定めた皇室典範には退位の規定はなく、特例法案を皇室典範と一体と位置づけた。対象は陛下一代だが、将来の天皇にとって事実上の先例となる形だ。

特例法案に添える付帯決議案では、政府に検討を求める項目として、女性皇族が結婚後も皇室に残る女性宮家創設を明記することで与野党が合意した。ただ、検討開始時期は「法施行後速やかに」とあいまいで、国会報告期限も明示せず、玉虫色の決着となった。民進党は女性宮家の創設を明記するよう求めていたが、自民党は女系天皇の容認につながりかねないとして対立していた。

Q 新天皇はいつ即位?

退位の日取りはまだ決まっていない。政府内では、2018年12月中の退位を経て19年元日に改元する案が浮上している。政府は法案成立後に準備を本格化し、皇位継承に伴って改める元号は来年夏にも事前に発表するとみられる。

法案には祝日法改正の規定も盛り込まれており、「天皇誕生日」は現在の12月23日から、皇太子さまの新天皇即位に伴って2月23日となる。また、秋篠宮(あきしののみや)さまは皇位継承順位が第1位の「皇嗣(こうし)」となる。

 

 

眞子さま婚約へ

秋篠宮家の長女眞子(まこ)さま(25)が国際基督教大学(ICU)時代の同級生で法律事務所に勤務する小室圭さん(25)と婚約されることが分かった。結婚など具体的な時期について、宮内庁は「しかるべき時期に発表する」としている。結納に当たる「納采(のうさい)の儀」で正式な婚約となり、その後に一連の儀式を経て結婚式を迎える。

皇室典範は女性皇族について、結婚後に皇室を離れると規定している。現行では、眞子さまは結婚すると民間人となり、皇室は18人に減少、女性皇族は13人となる。