太平洋岸で高い確率

今後30年間に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率は──。

政府の地震調査委員会はこのほど、特定の地点が地震によってどのくらいの揺れに見舞われる危険性があるかを示した2017年版「全国地震動予測地図」を公表した。南海トラフなど海域で起きる大地震の影響が及ぶ太平洋岸では、前回16年版に続いて高い確率となっている。同委員会はその理由として「1年間で地震を起こすプレート(岩板)のひずみが蓄積された」としている。

千葉・横浜市など8割以上

また、首都直下地震や相模湾から房総半島沖に延びる相模トラフで想定される地震の影響で、千葉市で85%、水戸、横浜両市では81%と高い状態を維持。昨年夏に活断層の評価を見直した中国地方では最大3ポイント上昇した。

専門家「防災対策に活用を」

平田直委員長(東大教授)は「発生確率は少しずつ高まっている。(予測地図は)日本どこでも強い揺れに見舞われることを示しており、防災対策に生かしてほしい」と語っている。評価は今年1月1日が基準。防災科学技術研究所のホームページ「地震ハザードステーション」で公開されており、住所から確率を検索できる。

30年以内に震度6弱以上の揺れが起きる確率が高い場所