「トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム」1期生に選ばれた高校生(写真提供・文部科学省)

文部科学省と民間企業が協力して留学を支援するプロジェクト「トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム」の高校生コース1期生303人(女子218人、男子85人)が決まった。多くの生徒は、この夏休みの留学を予定している。6月13日には同省で壮行会が開かれた。
(西健太郎)

 高校生コースは今年初めて募集があり、514人の応募があった。応募者は、アカデミック、スポーツ・芸術など4コースから1つ選び、自分で立てた留学計画を提出して選考を受けた。合格者は、渡航費や授業料などの資金を援助してもらえる。

 壮行会では下村博文・文部科学大臣が「これからの時代に求められる力は、自ら課題を解決できる能力、創造性、人間的な感性や優しさの3つ。留学では、これらの力を鍛えられる」と高校生にエールを送った。船橋力・プロジェクトディレクターは「留学先では100人の友達をつくって日本のファンにしてほしい。帰国後は留学の経験を多くの人に伝えよう」と呼び掛けた。

留学の様子、ネットで発信

体験を発信する計画も進む。壮行会当日、インドネシアに留学する中川原弥晨(びしん)君(東京・小平南高校2年)は300人を前に、「高校生の留学への関心を高めよう」と動画サイト・ユーチューブに専用チャンネルを開設し、みんなで留学中の動画を投稿する計画を提案。その後、高校生同士、LINEなどで連絡を取り合い、準備が進んでいる。チャンネルは「トビタテ!留学JAPAN高校生コース1期生」で検索。

留学先で何をしたい? 高校生コース1期生に留学先で学びたいことなどを聞いた。
カナダに留学 朝倉遥さん
(兵庫・葺合高校2年)
 カナダでは、語学などを学びながら、福祉施設でのボランティア活動もします。将来は、国際機関で働きたい。高校時代に留学することで、卒業後の進学先を考える参考にもしたいです。
スイスに留学 梶原悠未さん
(埼玉・筑波大学附属坂戸高校3年)
 今年出場する自転車の世界選手権で優勝を目指しています。世界のトップ選手が集うスイスの練習施設で技術を学びます。同世代の選手の友達を増やし、日本文化を伝えたい。
ガーナに留学 山崎真由さん
(東京・小石川中等教育学校5年)
 ガーナの児童養護施設で2週間ボランティア活動をします。授業で途上国について学んで以来、「どうすれば貢献できるか」と考えてきました。現地のニーズを知り、大学に入ってからのボランティア活動に生かしたいです。