高校生・中学生世代に起きがちな胃腸の悩みへの対処方法を、消化器内科医の山岸征嗣先生に相談した。(野口涼)

Q.胃がキリキリと痛い症状に悩んでいます。原因と対処法を教えてください。

A. 胃腸の動きが弱く、ストレスに過敏に反応してしまうのが原因。食生活に気をつけましょう。

ストレスに過敏に反応してしまうのが原因

「少し食べるだけでおなかがいっぱい「胃がキリキリしやすい」「胃もたれする」などの不快な症状には、機能性ディスペプシアという耳慣れない病気のかもしれません。この病気は成人も含めると10~20%の方が悩んでいます。原因は胃腸の動きが弱く、ストレスに過敏に反応してしまうこと。過敏性腸症候群と併せて発症することもあります。

 

油ものや香辛料を避ける

対処法は、生活習慣を整える、睡眠をしっかりとる、胃に負担の少ないものを食べるなど。油ものや香辛料は避け、消化の良いごはんやうどん、パン、卵、豆腐、大豆、白身魚、煮物、温野菜、肉なら鳥の胸肉がおすすめです。また、おなかいっぱい食べるより少量を複数回よくかんで食べるようにしましょう。

ただし、本当に機能性ディスペプシアかどうかは検査してみたいとわかりません。胃の不快な症状がつらいとき、長く続くときは専門医に相談すること。まれではありますが、胃潰瘍や肝臓、胆のうの炎症が起こっていることもあります。

山岸征嗣先生

 

やまぎし・せいじ 医療法人社団めぐみ会自由が丘メディカルプラザ消化器内科医師。日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医。