第48回国際化学オリンピックの日本代表4人。左から平君、秋山君、坂部君、海士部君(日本化学会提供)

 

世界の高校生が化学の実力を競う「第48回国際化学オリンピック」が7月23日から8月1日までジョージアのトビリシで行われ、日本から4人が参加。坂部圭哉君(愛知・海陽中等教育学校5年=高校2年相当)が金メダルを、3人が銀メダルを獲得した。日本代表が金メダルをとるのは3年連続。

世界67カ国・地域から参加

国際化学オリンピックは、高校などに在学する20歳未満の生徒が対象。今回は、67 カ国・地域から264人が参加し、実験、理論の問題にそれぞれ約5時間かけて挑み、参加者同士国を越えた交流も深めた。金メダルは参加者の約1割に、銀メダルは約2割に、銅メダルは約3割に与えられる。日本は2003年から毎年代表生徒4人を派遣し、04年以降毎年全員がメダルを獲得している。

金の坂部君は「地学」にも挑戦、多彩に活躍

今回、銀メダルを獲得したのは、秋山茂義君(東京・筑波大学附属高校3年)、海士部佑紀君(兵庫・灘高校2年)、平翔太君(同校2年)の3人。金メダルの坂部君は、今月三重で開かれる国際地学オリンピックにも出場するほか、今年2月の「日本情報オリンピック」(国内大会)で銅賞(3位)の実績がある。今年3月に学校対抗で行われた「科学の甲子園」の優勝メンバーでもあり、多彩な活躍を続けている。

日本代表は、昨年夏の国内大会「化学グランプリ」(参加者約3500人)の成績優秀者などから代表候補が選ばれ、選抜を経て決まった。2021年の第53回国際化学オリンピックは日本で開催される。