ガンを理解することを目的にしたキャンペーンを企画した高校生記者に、どんな活動をしてきたかリポートしてもらった。

BC Cancer センターの方とともに

ガン患者家族の孤独と恐怖

私の家族はガン家系である。父がガンを患い、祖父、伯父そして祖母もガンを患った。

小学生で父がガンを患ったとき、周りに同じ境遇の友達がいないことから孤独を感じ、ガンへの知識もないことから底の知れない恐怖に襲われた。

留学先でガンについてのキャンペーンを企画

高校1年生の時、親がガンの子どもたちの心のケアをする団体を立ち上げた。この取り組みは高校生向けの起業家コンテストの決勝大会で入賞した。そして高校2年生になりカナダに留学することを決意した。そして現地の学校でカウンセラーに相談をし、ガンについて知ってもらうためのキャンペーンを企画した。

開催するまではガンのケアセンターなどに1人で直談判をしに行き寄付などをしていただいた。その中では言葉が伝わらず悔しい思いもしたが、カナダの人々の優しさに助けられ無事に開催まで準備をすることができた。

ガンを理解し、向き合える未来を目指して

みんな折り紙に夢中

キャンペーンではガンについての知識や相談窓口を設けたり、私の経験を書いたポスターを学校の入り口に置いたりした。ピザやアイスを売ることでガン検診への募金を募った。病院へ折り紙を贈るために小学校にも訪ね、折り紙を教えたりなどたくさんのことをした。

手伝ってくれた仲間たちと

私の取り組みを見たある女の子が、「私のおばあちゃんもガンだからこういう活動は嬉しい」と言ってくれた。その言葉で活動は無駄なことではないのだと感じ、心から嬉しい気持ちになった。

この経験を通して彼女のような子どもも一緒に家族を支えて、誰もがガンを理解し、話し合い、そして孤独を超えてともににガンと向き合う未来を創造したいと改めて感じ、決心した。(中川花乃・3年)