「全国制覇」を目指すチームを引っ張る部長の山田海大(右)と全国選抜優勝に貢献した新井謙信

白いウエアをまとい、鋭い剣を手に1対1で突き合うフェンシング。細かいルールや練習法はあまり知られていないのでは。3月の全国選抜大会の男子フルーレで団体優勝した慶応義塾(神奈川)フェンシング部の山田海大と新井謙信(ともに3年)に聞いた。 (文・写真 小野哲史)

胴衣は金属製

――どんな種類があるの?

胴体を突くフルーレ、全身を突くエペ、頭と腕を含めた上半身を突いたり斬ったりするサーブルの3種目があります。西洋式の剣術から派生した競技で、ピストと呼ばれる縦長のコートで、1対1で向かい合って戦います。

相手との駆け引きが肝心

――どう競うの?

金属性の胴衣を着用します。フルーレとエペの場合は「剣先から一定の圧力がかかる」、サーブルの場合は「剣が触れる」と、電気審判器が反応し、ランプが点灯します。基本的には点灯すれば1点。フルーレとサーブルは、両者同時に点灯したら先に攻撃を仕掛けた側に得点が入ります。決められたポイントを先取するか、時間内にポイントが多い方が勝ち。団体戦は3種目ともあり、3人対3人の総当たりで行われます。

――どんな能力が求められる?

瞬発力や体力のほか、重心を落として動き続けられる下半身の筋持久力が求められます。ただ、身体能力以上に、戦略を組み立てる力や相手との駆け引きで上回る頭の良さが欠かせません。

――フェンシングの魅力は?

それぞれの種目で大技があり、練習で何度も反復して身に付け、それが試合で出せたときの喜びは格別です。また、競技人口がそれほど多くないので、やっている人がみんな親密で、仲間意識がある点が魅力です。

和気あいあいとしたチームだが、練習が始まると、鋭い剣の応酬で道場が緊張感に包まれる

大学生と練習して実力つける

――どんなチームカラー?

部員の約6割は高校から競技を始めていますが、みんな真面目です。週1回の大学生との練習もあり、着実に力をつけていきます。各選手がしっかり実力を出し切ることができるチームです。

――今後の目標は?

現チームになって目標を「全国制覇」と掲げました。夏のインターハイはすでに県予選が終わった種目もありますが、1種目でも多く達成できるように部員一丸となって頑張りたいです。

ある平日の練習の流れ

   15:10
体操・ウオーミングアップ
   15:30
フットワーク
   15:50
レッスン(2人一組で、パートナーに動きを見てもらいながら技を磨く基礎練習)
   16:30
ファイティング(2人一組で実戦練習)
   18:00前
クールダウンをして終了
 
【TEAM DATA】
創部は学校が設立された1948年頃。部員数20人(3年生11人、2年生10人、1年生20人:5月24日現在)。練習日は火曜から日曜(月曜はオフ)。練習場所は大学生と兼用のフェンシング道場。2018年インターハイ団体準優勝。