成田国際高校の佐藤悠也君、林亜胡さん、平塚まみかさん、馬場美海さん(ともに3年)は昨年度、スーパーグローバルハイスクール(SGH)の課題研究として、子育て中の親とそれ以外の人との「共生」について研究を進めた。

親の負担を減らすには

初めに幼い子どもを育てている保護者は何に困っているのかを聞く、アンケート調査を行った。昨年11月に同校に近い成田山で親子連れ14組に聞き取り調査をした。より多くの声を集めようと今年3月には、同校の説明会に集まった新1年生の保護者に、自分の子どもが小さかった時の体験や現在の子育て環境について問うアンケート用紙を配布。113人から回答を得た。

その結果、公共交通機関内でのトラブル、中でも赤ちゃんが泣いて困ったという回答が目に付き、4人は「親が子育てで感じる負担感を減らしたい」と考えた。

同級生が描いたイラストで作ったストラップを持つ研究メンバー(3月に関西学院大学であったSGH甲子園で)

ストラップで気持ち示そう

親が負担を感じるのは、赤ちゃんが泣くことで周りに迷惑を掛けていると思うからだが、実際には多くの人は迷惑だと感じていないと研究メンバーは考えた。赤ちゃんがぐずった場合に、スマホに表示させた応援メッセージを掲げて保護者を励ますプロジェクトも登場している。

メッセージを入れたストラップ

しかし「それらのものはまだ知られていないし、電車内でスマホにメッセージを表示させて見せるのは心理的抵抗がある」と佐藤君。そこで「WE❤BABY」のメッセージと赤ちゃんのイラストを入れたストラップを1個10円程度で作成。宣伝をして周知し、子育ての応援したい人が抵抗を感じずに身に付けてもらうことを提案した。

(文・写真 木和田志乃)