2021年度入試(20年度に実施)から、一般・推薦・AOの3方式の入試も改革される。AO入試は名称のほか実施時期のルールがかわる。国は各大学に評価方法の改善も求めている。

Q AO入試が変わるの?

A 2021年度入試から、文部科学省が大学入試のルールを変える。これまでの「AO入試」は「総合型選抜」という名前になる。ただ、各大学はこれまでもAO入試に独自の名称をつけていた。それは今後も変わらないだろう。

Q 時期も変わるの?

A 出願時期がこれまでの「8月以降」から「9月以降」に変わる。合格発表時期のルールはこれまでなかったが、「11月以降」となる。高校で学んだことを評価することなどを考え、時期が後ろになる。

Q 選考方法は?

A 文部科学省は各大学に調査書などの出願書類だけで合否を判断せずに、小論文、プレゼンテーション、口頭試問、実技、各教科・科目のテスト、資格・検定試験の成績のいずれかや大学入学共通テストを活用することを必須としたい考えだ。これまで出願書類だけで合否を決めていた大学があったとしたら、変更を迫られそうだ。

Q なぜなの?

A 文部科学省は、どんな入試でも「知識・技能」や「思考力・表現力・判断力」「主体性」などを評価して合格者を選んでほしい考えだ。AO入試は大学によってさまざまな方法で行われてきたが、「一部のAO入試について、『知識・技能』や『思考力・判断力・表現力』を問わないと受け取られ、入学後の大学教育に円滑につなげられていない」と文科省はみている。AO入試は「学力不問」という誤解が一部にあると文科省はみており、高校の学習で身につけた学力もしっかりみて合格者を決めてほしいという考えだ。