新しい環境での出会いが増えるこの時期、友達関係のことで悩んだら、どう考えて対処していけば良いのだろうか。「認知行動療法」の専門家である千葉大学大学院医学研究院の清水栄司教授に聞いた。(安永美穂)

Q. 人見知りで、初対面の人と話すのが怖い人にアドバイスを。

A. みんな初対面は怖い。緊張していることを話してしまおう。

ものすごく社交的な一部の人を除けば、多くの人にとって初対面の人と話す時に「怖い」と感じるのは自然なことです。怖い気持ちをゼロにしようと思わずに、「怖い気持ちはあるけれど、話し掛けられないほどではない」くらいの感じ方ができればいいと考えてみましょう。

緊張を打ち明けてみて

自分が「怖い」と感じていることを隠そうとすると、「怖がっていることがバレたらどうしよう」と不安がふくらんでしまうので、最初に「緊張している」とカミングアウトしてしまうことをお勧めします。

初対面の人が多い場面では、相手も緊張していることが多いので、「こういう時って緊張するよね」ということから会話を始めてみるとお互いにラクになれますよ。

 
清水栄司教授
しみず・えいじ 千葉大学大学院医学研究院認知行動生理学教授。精神科医として、主に不安症やうつ病などの治療を担当。『ぐるぐる考えてしまう心のクセのなおし方』(大和書房、税抜1400円)など著書多数