平成最後となる今年のセンバツ高校野球。21世紀枠代表校3校を含めて、全国から32校が選出されて、3月23日から阪神甲子園球場で熱戦が展開される。中国・四国地区の注目選手をピックアップした。(文・手束仁、写真・ジャスト・プランニング)

石原勇輝、河野佳(広島・広陵2年)

中国地区では23年ぶりに聖地へ戻ってきた米子東(鳥取)が話題となっているが、中国大会を制したのはセンバツ優勝3度、夏の準優勝も一昨年を含めて3度という実績のある広陵(広島)だ。「例年に比べるとスケールが小さい」(中井哲之監督)とは言うものの、石原勇輝(2年)と河野佳(2年)という左右の投手は力がある。伝統的に春に強い広陵だけに、両投手の活躍次第では、上位に食い込んでいくことは十分に考えられる。

石原勇輝(広島・広陵2年)

香川卓摩(香川・高松商2年)

第1回大会の優勝校でもある名門高松商(香川)のマウンドを任されるのは165cmの小柄な左腕香川卓摩(2年)だ。四国大会では準々決勝、準決勝と完投。明徳義塾、高知商という力のある打線をいずれも7安打に抑えてきた強気の投球だ。甲子園でどこまで通用するのか楽しみである。球威があって相手を牛耳っていくというタイプではないものの、相手に負けないという気持ちは強い。平成最後の大会だが、さすがに伝統校らしく昭和の高校野球を思わせる好投手と言っていいであろう。

香川卓摩(香川・高松商2年)