政府は現行維持へ調整

大手企業が加盟する経団連の中西宏明会長が、大学生の採用のための会社説明会や面接の開始時期を定めた指針を、今の大学2年生が対象になる2021年春卒業の学生から廃止することを提案した。これに対し政府は「学生の負担や影響を考慮すべき」として、21年卒業生は会社説明会を大学3年生の3月以降、採用解禁を大学4年生の6月の現行日程を維持する方向で経団連と調整に入った。

日程変更、これまでも

経団連は16年卒業生の就活で学業優先の姿勢を示すとして、会社説明会の解禁を3年生の12月から翌年3月、面接を4年生の4月から8月に遅らせた。しかし多くの企業は「解禁前」から水面下で実質的な採用活動を進めた。このため、17年卒業生では面接解禁を6月に早めた。

 

形だけのルールと指摘も

21年春の卒業生は20年に会社説明会に参加し面接を受けることになるが、東京五輪・パラリンピックの開催で会社説明会の会場が不足することも提案の背景にある。経団連に加盟していない外資系企業などはルールに縛られず早期に採用を始めている。さらに、ルールには罰則がないため「解禁破り」も珍しくなく、ルールの廃止や見直しを歓迎する企業も多いという。

最近は、3年生が就活を意識する夏に行われる企業のインターンシップが事実上の会社説明会となっており、ルールそのものが形骸化しているという指摘もあった。

22年卒業生以降については政府、経済界、大学が話し合いに入る方向という。