リクルート進学総研が高校3年生に「志願したい大学」などを尋ねて順位づけした「進学ブランド力調査2018」のうち関西の生徒に人気だった20校を紹介する。

調査は11回目で、4月上旬から5月上旬にかけて実施。大学進学希望者7488人の回答を関東・東海・関西の地域ごとに集計した。「志願したい大学」は一人4校まで選んでもらった。受験生が現実的に志願を考えている大学を探ろうとしており、入試の難易度や大学の規模なども結果に影響するという。

 

1位は関西大学、2位は近畿大学だった。両大学は昨年の調査では同率1位だった。3位は大阪市立大学で昨年の5位から順位を上げた。国立大学の最上位は5位の神戸大学で、8位の大阪大学が続いた。関西大学の1位は11年連続。近畿大学は近年順位を上げ、昨年初めて1位に入った。リクルート進学総研の小林浩所長は「関西の高校生は(関西学院、同志社、立命館を含む4大学の)『関関同立』の中で大学を選ぶ心理がある。関関同立の中でも学部学科により偏差値のバラエティーがあり、関西大学が選ばれているのではないか」と話す。近畿大学は研究の成果の「近大マグロ」を打ち出したユニークな広報や、国際学部の開設や新型図書館の整備といった教育改革のほか、文理幅広い学部があることなどが人気上昇の理由とみられる。

関西は、私立大学の存在感が大きい関東と異なり、国公立大学が上位に入りやすい。今回は昨年より1校多い9校がはいった。小林所長は「とくに(私立大学の)学費が高い、理系で国公立が上位に入る」傾向があるという。調査用紙には関西以外の大学も選べるようにしたが、ベスト20は全て関西の大学だった。

文理別でみると、文系の高校3年生の志願度1位は関西大学。2位は近畿大学、3位は関西学院大学、4位は同志社大学、5位は立命館大学だった。理系の1位は大阪市立大学。2位神戸大学、3位近畿大学、4位大阪大学、5位大阪府立大学と続いた。

関西の高校生が「志願したい大学」ランキング

(リクルート進学総研「進学ブランド力調査2018」による)

大学名の前の※は国立大、◎は公立大、無印は私立大

1位 関西大学 14.2%

2位 近畿大学 13.7%

3位 ◎大阪市立大学 9.1%

4位 同志社大学 9.0%

5位 ※神戸大学 8.9%

6位 関西学院大学 8.6%

7位 立命館大学 7.5%

8位 ※大阪大学 7.4%

9位 龍谷大学 5.7%

10位 ◎大阪府立大学 5.1%

11位 甲南大学 4.1%

12位 京都産業大学 3.9%

13位 関西外国語大学 3.5%

14位 ◎兵庫県立大学 3.3%

15位 ※京都大学 3.2%

16位 ※和歌山大学 3.0%

17位 ※大阪教育大学 2.8%

18位 同志社女子大学 2.5%

18位 佛教大学 2.5%

20位 ◎京都府立大学 2.2%