部屋が散らかって勉強に集中できない、プリントがたまっていって整理できない……。そんな悩みを抱える高校生は多いだろう。「片づけのプロ」として講演や研修を行う小松易さんに、片づけを上手に行うコツを聞いた。(野口涼)

Q.古い教科書やノートの収納に困っています。

A.過去1年、どのくらい使ったかを振り返ってみよう。

 

古い教科書やノートなどは、いつか使うかもしれないと思ってなかなか捨てられないものですよね。でも、ある統計では「1年間使わなかった書類がその後使われる可能性は1パーセント」「半年使わなかった書類がその後使われる確率は10パーセント」という結果が出ています。1年間全く使わなかった、小学校や中学校の頃の古い教科書だったら、「また使う1パーセントの確率」のために取っておくかどうか、考えてみましょう。整理すると決めたら、それぞれの使用頻度を振り返ると良いと思います。ただ、高校時代の教科書は、1年間使わなくても受験期にまた必要になることもあると思いますので、注意しましょう。

片づけの目的は勉強の効率を上げること。勉強が得意な友だちに古い教科書やノートを捨てる・取っておく基準を尋ね、マイルールづくりの参考にするのもおすすめです。整理した教科書やノートを整頓するとき、高校生の皆さんにとって重要なのは美観より機能性(=出し入れしやすさ)です。7段の本棚なら真ん中の2段目3段目あたり、手前と奥にスペースがあるなら手前によく使うものを収納していきましょう。

 

 
小松易さん
こまつ・やすし 「かたづけを通して人生を変える」をコンセプトにコンサルティングや研修、講演を行う。これまで延べ2500人以上に片づけを指導。著書は「コミック版 たった1分で人生が変わる片づけの習慣」(KADOKAWA)など。