いつも何気なく観ているバラエティー番組は、どのように制作しているのだろう。バカリズムさんがメインMCを務める番組「バカリズムのそこスルーする?(フジテレビ系、8月31日23:00~24:10 O.A)」がどう作られているのか、収録日に高校生記者が取材。テレビには映らない制作の舞台裏をリポートする。(高校生記者・福元まりあ、杉本愛樹、三浦愛佳)

バカリズムさん(右から2番目)と高校生記者たち

スタジオは「カラス臭い」

収録が行われるスタジオは、体育館より一回り小さいくらいの広さ。天井は2階建てほどの高さからたくさんの照明が下がっていた。カメラマンや美術スタッフなど、裏方を支える多くの人々がスタジオを行き交っていた。ほこりと機材が混ざったような独特のにおいがして、直前の緊張感と、これからいよいよ収録が始まるという期待感を感じ取ることができた。ディレクターいわく、そのにおいを「カラス臭い」と言うそうだ(笑)

細部までこだわり

スタジオのセットを見学すると、カメラに映らない細部にまでこだわって作っていた。例えば、会社の廊下を模したセットの中には、経路案内の看板もあって、意外な発見がありとても面白かった。

またセットの脇には、バカリズムさんが番組で使用するフリップが積み上げられていた。フリップの厚さは5㍉ほどで、発泡スチロールのような少し柔らかい素材でできており、画用紙のようなものを想像していたので驚いた。美術担当の方に聞くと、立てて持っても曲がらずカメラで撮っても反射しないように工夫をして作っているそうだ。

スタッフも大笑い

現場の雰囲気はテレビで見ていたら楽しそうに見えるが、噛んだり言い間違えたりしたら、録り直しがあるなど実際は緊張感がある。カットがかかるとスタッフはすぐに水を出演者に手渡したり、次のカットを撮影するための指示をしたりしていた。

その一方で雰囲気は張り詰めたものではなく、収録内容にスタッフもお腹を抱えて笑っていた。出演者同士も、カメラが回っていない時にも和やかに談笑をしていて、ときには笑いも起きていた。バラエティー番組の雰囲気作りは収録の裏側から始まっているのだ。スタッフの方は「やっている人が楽しくなければ見ている人が面白いと感じるわけがない」と教えてくれた。

収録を見学中。思わず大爆笑
【バカリズムさんにインタビュー】

 番組では、普段の生活ではスルーしてしまうが「良く考えてみたらおかしい状況」について、バカリズムさんが絵や文字を描いたフリップを紙芝居のようにめくってネタを披露した。そんな「フリップ芸」はどうやって作るのか聞いた。

――89枚のフリップを作ったと聞きました。どのくらいかかりましたか?
 1週間もかかってないんじゃないですかね。タブレットで書いています。タブレットの使い方にも慣れてきて、(前回の番組収録より)画力が上がりました。余計に描き込んでしまうフリップもありました。笑いにつながるフリップを作るのは楽しいです。
――フリップに描いたネタは、どういう時に思いつくのですか?
 「そういえば普段の生活でスルーしていることがないかな?」と、振り返ってみました。記憶をたどって、ネタを拾い集める感じで作りました。

――私は今高校生なのですが、収録を見学して、ためになる情報があるとすごく感じて……。
 本当にありましたか?(笑)
――本当に勉強になりました(笑) そこで、教育番組的な要素もあるのかなと思ったのですが、そういったことは意識されていますか?
 教育番組的な要素も、専門家の方がいるので完全にあります。「世の中にはいろんな雑誌がある」とか、知らないことがたくさんあると感じたし、本当にためになる番組だと思います。
――高校生にもおすすめしたいですか?
 そうですね! ぜひ勉強の合間に観てもらって、頭を柔らかくしてもらえればと思います。

取材を終えて…

大人になった気分

スタジオに入ると、緊張感、そして一歩大人になった気分を味わいました。見慣れない景色にうろうろ、きょろきょろしながら歩きました。私たちが普段何気なくみているテレビ番組。こんなにもたくさんの方が携わっていると知り、感動しました。これからの職業選択にも役立てたいと思います。

バカリズムのそこスルーする?

 よ~く考えたらおかしい状況なのに、なにげなくスルーして見過ごしていませんか?

 そんな当たり前のように教わったこと、当たり前のように世の中に存在していることに対し、芸人としてのみならず、脚本家としても大活躍するバカリズムが自身の得意分野でもあるフリップ芸で、あえてバカリズム的視点で疑ってみる番組。

 1回目の放送(今年4月4日)では、放送批評懇談会が優れた番組などを顕彰する “ギャラクシー賞” の月間賞を受賞! 2回目となる今回の放送は、「世の中の“当たり前”を疑う」というコンセプトは変えずに、社会的な目線を入れ番組の幅を広げました。

 裏テーマは「笑える教育番組」。今回の収録に向け、バカリズムは89枚のフリップを作成! さらに専門家をスタジオに招くなど、ゲストとともに”スルー”をとことん突き詰めていきます!

●放送:8月31日(金)23:00~24:10

●出演者:MC・バカリズム

     ゲスト・伊集院光、高橋優、大地真央

     進行・鈴木芳彦(フジテレビアナウンサー)