世界の高校生らが地理の力を競う第15回国際地理オリンピックが7月31日から8月6日までカナダで開催され、47カ国・地域の代表167人が出場した。日本からは4人が参加した。

大会は、大学などの教育を受けていない16~19歳が対象。日本代表は1431人が参加した国内大会(第12回科学地理オリンピック日本選手権兼第15回国際地理オリンピック選抜大会)の成績優秀者から選抜された次の4人。

第15回国際地理オリンピック日本代表の4人(国際地理オリンピック日本委員会提供)

佐藤光駿君(東京・早稲田高校3年)

中尾俊介君(京都・洛星高校2年)

長岡祐生君(鹿児島・ラ・サール高校3年)

武藤彰宏君(東京都立日比谷高校3年)

日本代表は、選択式のマルチメディア、記述式、フィールドワークの3種類の試験からなる個人競技に挑んだほか、合同で作成したポスターなどを使って発表する団体部門にも臨んだ。試験問題はすべて英語。参加者の上位に贈られるメダル獲得はならず、国際地理オリンピック日本委員会によると、国別順位は31位だった。

8月に東京都内であった報告会で武藤君は次のように話した。「地理は、定理や公式がない中で普遍的なものを考えるのがすごく楽しい。地理オリンピックは、地名などではなく地理的思考力を問う、大学入試とは一味違う問題です。フィールドワークテストでは、知らない場所にバスで行き、(情報は)フランス語だらけの場所で地図を作成しました。大会で楽しかったのは世界中の地理好きとの交流です。今年はメダルを一つもとれませんでしたが、しっかり引き継いで来年の大会に備えたい」

来年の第16回大会は香港で開催される。日本代表の選抜を兼ねた第13回科学地理オリンピック日本選手権の応募は、今年9月1日から11月15日まで受け付ける予定。