東京大学では教室の外で学ぶプログラムも充実しています。多和田萌花さん(教養学部文科三類2年)に、自身が参加したプログラムを紹介してもらいました。

カンボジア訪問に大学から助成も

大学生になったら、海外に行ってみたい! 高校生のころ、私も漠然とそう思っていました。 東大では夏と春にそれぞれ2カ月ほどの長期休みがあるなど、海外経験を得るタイミングはたくさんあります。

カンボジアで視察に訪れた農村

私がこれまでに参加したのは、「体験活動プログラム」と「国際研修」です。

「体験活動プログラム」は、東大のネットワークを生かし、主に長期休みに行われる、国内外のさまざまなプログラムの総称です。私は途上国の教育について興味があったので、カンボジアの教育フィールドワークに参加しました。

全額ではありませんが、プログラムに応じて助成金もいただけるので、お金の面でも助かります。

「平和」テーマにトルクメニスタン訪問

「国際研修」は、教授たちの専門分野をテーマにしたものが多く、参加すればかなり密度の濃い学びが得られる上、単位ももらえます。例えば「EUの現状を学ぶ」「イタリアで考古学を学ぶ」などがあります。

私は春に「平和のために東大生ができること」という題目の研修で、トルクメニスタンへ渡航しました。その権威主義体制から「中央アジアの北朝鮮」と呼ばれる国で、一般の旅行ではめったに訪れることができない地です。国連機関訪問や現地学生とのディスカッションをしました。

トルクメニスタンで民族衣装を着て撮影

また、7月には「国連システム研修」という国際研修で、ジュネーブの国連機関を訪れたり、ローマで国連システム学術評議会(ACUNS)に参加したりしました。国連機関に興味があった私にとって、夢のような機会です。

このように、海外で興味分野を深める機会がたくさん用意されていることが、東大の強みなのではないでしょうか。

キャンパス内で留学生と交流も

海外留学に関しては、私はまだ本格的に考えたことがありませんが、東大には協定校が多いです。奨学金を得て留学を得た先輩が私の周りにも大勢いますし、後期課程(3・4年生)に進んだ後ぜひチャレンジしたいと考えています。

そのほかにも東大では、海外に行かなくとも学内で海外を感じることができる機会が豊富です。駒場には留学生が多いため、グローバリゼーションオフィス(GO)やそこと提携したTGIFという学生団体の主催で、留学生との交流イベントが頻繁に開催されています。私もそれらに積極的にかかわり、留学生の友達を増やしながら楽しい日々を送っています。