第42回全国高校総合文化祭(2018信州総文祭)の将棋部門が千曲市で開催された。個人女子の部は、宮澤紗希さん(東京・広尾学園高校2年)が優勝した。

決勝戦で真剣勝負を繰り広げる宮澤さん(左)と上田さん

劣勢から逆転 途中で勝利を確信

決勝の対戦相手は、上田可奈子さん(京都・洛北高校2年)で、昨年の全国高総文祭と同じカード。上田さんの優勢で進んでいたが、宮澤さんが逆転し勝利。リベンジを果たした。「ずっと負けていましたが、『玉が詰まないな』と思ってから勝ちを確信していました」

小学2年生から本格的に始めた 「最後まであきらめない」

父に幼稚園の頃にルールを教えてもらい、小学校2年生から将棋教室に通い始めた。強みは「(局面が)悪くなっても最後まであきらめない、粘り強く頑張ること」。逆境になっても負けないためには自分のことを信じることが大事だという。「自信をつけるには練習すること。根拠のない大丈夫だろうという自信ではなく、これだけ練習したんだから大丈夫という自信があればつらい時も乗り越えられる」

将棋を通じて仲間とつながれる 

普段は国語が好き。「運動が得意じゃないし。どちらかというと不器用なほうなのですが、将棋はそういう人でも(できる)。将棋をやっていて、(今回のように入賞して)『すごいね』と声をかけてくれるのがうれしい。将棋はゲーム。このゲームをすることによって、いろんな人と繋がれます」。上田さんの存在も中学生の頃から知っており、昨年対戦してから仲良くなったという。
 来年も出場を目指す。「(優勝)できたらいいな」と先を見据えている。(文・写真 野村麻里子)

将棋で仲間ができるのがうれしいと話した