全国の国立大学でつくる国立大学協会は6月12日、現在の高校1年生が受ける2021年度入試からセンター試験にかわって始まる新たな共通試験「大学入学共通テスト」の国語の記述式の配点方法について、国語全体の「2割程度」とする「参考例」をまとめた。

国立大学協会がまとめた大学入学共通テストの国語の記述式問題の活用方法の参考例

大学入学共通テストの国語では、大問1問が記述式解答を求める問題となり、小問3問が出題される見通しだ。昨年11月に大学入試センターが実施したプレテスト(試行調査)では、生徒会の部活動規約と、規約をめぐる生徒たちと先生の会話文、部活動をめぐる表やグラフなどの資料を題材にした記述式問題が出題された。大学入試センターによると、本番でも最大80~120文字程度の記述を求める問題が出るが、題材は実用文になる可能性も、評論や小説になる可能性もあるという。

国立大学協会入試委員会の岡委員長

センターでは、マーク式問題と異なり、記述式問題の採点は点数で出さずに5段階程度の段階別評価とし、どのように選抜に使うかは各大学に委ねる方針。これを受けて国立大学協会では、マーク式問題とあわせた大学入学共通テストの国語全体の点数の「2割程度」とする例をまとめた。国立大学協会入試委員会の岡正朗委員長(山口大学長)は「昨年の試行調査をみて、受験生が解答にかかる時間に基づいて決めた」と話している。