2016年に改正公職選挙法が施行され、選挙権年齢が「18歳以上」に引き下げられた。選挙権年齢の変更は70年ぶり。高校3年生の一部は投票できるようになり、ほかの高校生も18歳になれば選挙権を得ることになる。投票でどうやればいいか、不安な高校生もいるだろう。選挙の仕組みの基本をQ&A形式でまとめた。

7月の参院選は高3の一部が投票へ

Q なぜ選挙権年齢が引き下げられたの?

直接のきっかけは、憲法改正の方法を定める「国民投票法」が2014年に改正され、改憲の賛否を問う投票年齢を「18歳以上」に引き下げると決まったこと。それと合わせて、選挙権年齢が見直された。若い世代に、未来の日本の在り方を決める政治に参加してほしいという意図がある。海外を見れば、大半の国が選挙権年齢を18歳以上としており、その流れに沿うものといえる。

Q いつから投票できるの?

選挙権年齢引き下げ後、初の国政選挙が7月10日の参院選。有権者になれるのは、投票日の翌日までに18歳の誕生日を迎える人だ。

Q 参院選はどういう仕組み?

国会は衆議院と参議院から成るが、そのうち参議院議員(242人)は、任期が6年で、3年ごとに半数が改選され、「選挙区」(改選73人)と「比例代表」(同48人)の2つの方式で選ぶ。

選挙区は、都道府県単位(「鳥取・島根」「徳島・高知」は2県で1つの選挙区)で、有権者は立候補者1人の名前を書いて投票する。選挙区ごとに定数(当選する人数)は異なる。

比例代表は、全国を1つの選挙区として行われ、投票用紙には候補者名か政党名のどちらかを書く。政党ごとの得票数(政党名と個人名の合計)に基づき、各党の当選人数が決まり、その党の中の得票数の多い候補者から当選する。

Q 投票はいつできるの?

原則、投票日の朝7時から夜8時まで。当日に予定があって投票できない場合は、「期日前投票」の制度を利用しよう。公示日(選挙期日の告知日)の翌日から投票日の前日までの間、朝8時30分から夜8時まで投票ができる。投票所によっては、期間や時間が異なる場合がある。

Q 投票の注意点は?

自宅に「投票所入場整理券」が郵送されるので、整理券を持って投票所に行こう。ただし、忘れても、学生証などで身分を証明できれば投票できる。投票用紙に2人以上の候補者名、関係ない記号(☆など)、メッセージを書くと無効になってしまう。

Q 情報はどう集めればいい?

選挙期間には、政党や候補者の情報が公表される。政党や候補者の政策が記載された「選挙公報」が新聞折り込みなどで届く。テレビやラジオでは、候補者などが意見を話す「政見放送」があるので、視聴したい。

政党や候補者の多くがウェブサイトを開設するほか、SNSで発信する候補者も多いので、確認してみるのもよい。街頭演説の場では冊子型の政策集(マニフェスト)も無料配布される。

新聞やインターネットのニュースサイトでは、政党ごと、候補者ごとに、同じ質問に回答した記事が出るので確認してみるといい。

Q 気をつけることは?

18歳以上の有権者であれば、選挙運動が認められる。具体的には、知人に投票依頼をしたり、ツイッターやフェイスブックなどのSNSを使って支持する候補者のメッセージを広めたりすることができる。選挙運動の様子を動画サイトへ投稿してもよい。

一方、18歳未満の人はこうした選挙運動をすることは禁止されている。SNSで選挙運動のメッセージをリツイート・シェアすることも違法なので、注意すること。大人から頼まれてもしてはいけない。

18歳以上でもできないことはある。電子メールを利用した選挙運動は、候補者・政党などに限られ、転送も禁止されている。「食事をごちそうする」といった見返りに、特定の候補者への投票を呼び掛ける行為は禁止。買収罪に当たり罰せられる。

参考資料:総務省・文部科学省『私たちが拓く日本の未来』

 

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