君たちはどう生きるか
吉野源三郎著(岩波文庫、1048円)

◆人生の理想像

友達を裏切ってしまったと泣く「コペル君」に渡された「おじさん」からのノート。開くと、人生にはどれだけの値打ちがあるのか、世の中を生きていく意味は何か、などが記されていた。答えは簡単に見つからないが、おじさんは「ごまかさず正直に考えていけ」と繰り返す。私たちはインターネットに氾濫する情報に流されていないだろうか。おじさんのメッセージは、私たちにも託されているのだ。 (P.N 瑠沙)

 

「手紙屋」蛍雪篇 ~私の受験勉強を変えた十通の手紙~
喜多川泰著(ディスカヴァー・トゥエンティワン、1620円)

◆自分の答え

勉強のやる気が起きず、将来への悩みを抱える高校2年生の和花は、兄の勧めで「手紙屋」に会う。最初は半信半疑だったが、手紙のやりとりを続けていくうちに、和花は少しずつ勉強の本当の意味、面白さに気付いていく。読み終えた後には、以前より勉強への興味が湧いてくることだろう。新たな勉強の視点に気付かせてくれる。 (P.N 零梨)

 

10代のうちに知っておきたい 折れない心の作り方
水島広子著(紀伊國屋書店、1296円)

◆自分らしく生きる

私たちの年代には「他人と自分を比べてしまう」「自分に自信が持てない」「陰口が気になる」「将来が不安」と悩んでいる人が多いのでは。この本は、10代の私たちが日々体験する「イヤな気持ち」の扱い方を教えてくれる。悩みは、心の持ちようで軽くすることができる。今よりもずっと生きやすくしてくれる本だ。 (P.N パパ)

 

受験生の心の休ませ方
加藤諦三著(PHP研究所、1028円)

◆自分の心を表現する

受験の重圧に押しつぶされそうなとき、それを乗り越えるヒントを与えてくれる本だ。勉強が遅れていても焦らずに今の状況を認めることで、自分の選択を自覚する大切さを教えてくれる。「今悩むから、明日強くなれる。悩まないで強くなることはない」。受験や進路の不安、親や自分へのいら立ち。この本を読めば自分を理解できる。 (P.N じゅりちゃん)

 

「嫌われたくない」をどうするか? 生きづらさをやわらげるコツ
榎本博明著(三五館、1296円)

◆人生を変えるチャンス

「人から嫌われたくない、人の目を気にしてしまう、本音を話すことが怖い」。SNSが発達している時代の真っただ中に生きている私たちだからこそ、強く感じてしまうこのような感情。この本は、他人に対する恐れはなくなり、人生を前向きに変えていく力を手に入れることができる、と教えてくれる。(P.N れん)