2020年度から大がかりな大学入試改革が行われようとしている。大学入試センター試験が廃止され、大学入学共通テスト(新テスト)がスタートする。英語の民間試験(外部試験)の受検も必要になりそうだ。各大学が行う推薦・AO・一般入試の改革は20年度を待たずに少しずつ進んでもいる。いつから何が変わり、どんな対策が必要になるのか。新大学入試の全体像を、シリーズで解説する。

21年4月に大学に入る人から対象

新大学入試は、21年4月に大学に入学する人が主対象。つまり、18年度に高校に入学した人が大学受験する場合、新たな入試を受けることになる。文部科学省が17年に示した新大学入試の方針を受けて、大学入試センターや各大学が準備や検討を進めているところだ。

センター試験は廃止、新たな共通テストが始まる

もっとも大きな変化は、大学入試センター試験にかわり新たな共通テストとして「大学入学共通テスト」が始まること。国公私立大学が共同して実施するスタイルは変わらず、出題教科・科目も当面は今のままだが、各教科の出題内容が大きく変わる。

大学入学共通テスト試行調査の国語の問題、解答用紙、自己採点用紙

17年度に実施された新共通テストの試行調査(プレテスト)では、国語で生徒会の規約や、規約に関連した表やグラフなどが出題された。実用的な文章の出題はセンター試験ではなかった新傾向だ。大学入試センターでは、ほかの教科も含め、高校の授業で学んだ知識を活用する場面を想定した問題を積極的に出題する考えだ。センター試験は全ての問題にマーク式で解答するが、新共通テストでは、国語と数学の一部で記述式が出題されることも注目されている。

英語の民間資格・検定試験を入試に使用

大学入試センターでは、共通テストとは別に、受験生の英語力を測定する新たな仕組みも始める。センターが認める民間の資格・検定試験(いわゆる外部試験)を高校3年生にあらかじめ受けてもらい、結果をセンターが取りまとめて各大学に提供するというもの。民間試験は「読む」「聞く」に加え、「話す」「書く」力も測るテストが認められた。

文部科学省は各大学の個別入試の改革も求める

各大学が実施する入試も変わりそうだ。文部科学省は各大学に、一般入試では、筆記試験だけでなく受験生が高校時代にどのような学び方をしてきたかを評価するよう促している。一方、現在の推薦入試やAO入試については、文科省は一部の大学が甘い評価で合格を出していることなどを問題視しており、小論文や教科のテストなどで学力を確かめるよう各大学に求める方針だ。

新大学入試に各大学がどう対応するか、当事者となる高校生は気になるところだ。各大学は、18年度中には方針を明らかにする考えだ。