文部科学省は3月30日、高校の新しい学習指導要領を告示した。高校の教育内容を定めたもので、2022年度の新入生から対象になる。現在の生徒が学んでいる教科・科目から大幅に変わる。

全員がプログラミング学ぶ

日本と世界の近現代史を中心に学ぶ「歴史総合」、世界の生活や防災対策などを扱う「地理総合」などが高校の必修科目になる。このほか、選挙権年齢の「18歳以上」への引き下げを受けて、公民に必修の「公共」を新設し、政治参加や労働問題などを取り上げる。また、「情報I」が必修となり、全生徒がプログラミングを学ぶ。数学や国語なども科目を再編する。

受け身の学習から「参加型」へ

文部科学省は「何を学ぶか」が中心だった学校教育を「どのように学ぶか」「何ができるようになるか」を重視したものに変える方針。教員が一方的に教えるのではなく、生徒が調査学習やグループワーク、討論などを通じて主体的、能動的に授業に参加するアクティブ・ラーニングを全教科で導入する。2022年度を待たずに教育方法を変える高校も多そうだ。

2022年度から高校で新たに必修になる科目