私は幼稚園から現在まで、フランス語教育に重点を置く学校で学び、フランスの全てに関心を抱いていました。「この目で見たい! 生きたフランス語に触れたい! もっと世界を知りたい!」と強く思い、3月に3週間の交換留学に参加しました。(高校生記者・徳山夏音)

徳山さん(右から3人目)とフランスの高校でできた友人たち(徳山さん提供)

毎朝生徒手帳を見せテロ対策

通学したジュール・フェリー高校(パリ)は、多様な国籍を持つ留学生が集まる、国際色豊かな学校でした。科目や分野で授業棟が分かれているほか、選択授業のため、曜日によって登下校の時間が異なるカリキュラムで、大学に似ていました。

校門に立つ数人の先生に生徒手帳を見せて校門を通過する制度があります。生徒ではない私はかばんの中身を毎朝チェックされました。生徒は私服で登校するので、テロを起こそうと高校に侵入してくる人が紛れていないかを確認するための対策なのです。

自己紹介で40分の質問の嵐

授業中は積極的に手を挙げて質問、発言する生徒ばかりです。例えば日本語の授業で自己紹介をしたら、私への質問が40分も続きました。授業中も質問が絶えず、先生があきれるほど自分の考えを主張し続ける人もいました。一人一人が自分の考えや積極的に学ぶ姿勢を持って授業に参加していました。日本は、試験のためだけに必要な知識を詰め込むような教育制度をやめて、自分で考える力を養えるような授業を行うべきだと思いました。

日本と違う地下鉄に驚き

日本との違いで驚いたのは地下鉄(メトロ)です。ドアの開閉は手動が多く、つり革がありません。大幅に停車位置がずれ、さらにまだ電車が完全に止まっていないのにドアが開くことがあり、危険だと感じました。フランス人は「自分ルール」で生活する人が多いそうで、個人的な理由で止まっていないのにドアを手動式ボタンで開けてしまうようです。

悔しさ乗り越え達成感得る

ホストファミリーのお母さんからは難しい質問が多く、伝えたいことをうまくフランス語で言えずに悔しい思いをしたことも。しかし、真剣にフランス語で伝えようとする様子を笑顔でうなずきながら聞いて理解してくれた時は達成感を得ました。パートナーの3年生の女の子とは放課後、パリで観光やショッピング、ランチを楽しみ、帰宅後は一緒にアニメを見て解説してもらいながらフランス語の勉強をしました。留学を経験し、フランス語の勉強意欲がさらにかき立てられています。