吹奏楽部としては小人数ながら、明るい笑顔が絶えない。「去年はアンサンブルコンテストにも出場しましたが、賞には手が届きませんでした。後輩にはかんばってほしい」と副部長の中村仁美さん(3年)

 浦和東高校吹奏楽部のモットーは音楽を楽しむこと。ポップスからクラシックまで幅広いジャンルの曲を演奏している。強豪として知られるサッカー部の応援や、福祉施設などでの演奏活動も活発に行う。(文・写真 野口涼)

自慢のオリジナル曲を奏でる

ここ数年は部員数が10数人と少なく、音に厚みを出しにくい、ひとりが複数の楽器を担当しなければならないなどの悩みもある。しかし「部員の明るさでは負けません」と部長の高木舞子さん(3年)は笑顔だ。

自慢は、作曲家・福島弘和氏が部のために作った「見沼の笛の音」というオリジナル曲があること。地元に伝わる同名の民話を題材にした曲で、合間に入る民話の「語り」がより豊かにイメージを広げる。同校文化部の地域への発表の場として毎年12月に開催する「カルチャーフェスティバル」でも披露している。「代によってまったく違う雰囲気・味の曲になります。今年はどっしりとして安定した曲に仕上がりました」と高木さんは話す。

昨年のフェスティバルでは他に、人気ドラマの主題歌「マル・マル・モリ・モリ!」やAKB48の「Everyday,カチューシャ」をダンス付きで演奏するなど、エンターテインメント性の高いプログラムで会場を盛り上げた。

3年生最後のコンクールまであとわずか。目標は県大会出場だ。副部長の杉村優衣さん(3年)は「楽器の本当の音を出せるようになりたい」と語った。