博多高校バトントワリング部は全国大会への出場経験も豊富な強豪だ。練習に励む部員たちに話を聞いた。(文・写真 吉永恵子)

1日3時間の練習で成長

八拍子のリズムを元気よく声に出しながら、位置を調整し、バトンを操る。博多高校バトントワリング部は現在、9月の県大会に向けて振り付けを練習しているところだ。取材した日は振り付け専門の外部コーチに演技を見てもらい、何度も同じ場面を確認していた。
 ほとんどの部員が高校から始める一方、部活外でレッスンを受けている部員もいる。「技術差はありますが、チームでの演技では全員の動きがそろっていなくてはなりません。学年関係なく支えあって頑張っています」と部長の逸見理紗子さん(3年)は話す。
 初心者の1年生は入部当初は別メニューで基礎を学ぶ。平日3時間の練習の成果もあって、1年間で大会に出場できるほど上達するそうだ。

 世界大会で「カルメン」披露

「カルメン」の衣装を身にまとった宮城さん

部員の宮城芽依さん(1年)は、8月にイギリスで行われる第32回世界バトントワーリング選手権大会(フリースタイル個人部門)に出場することが決まっている。
 姉の影響で4歳からバトンを始めた宮城さん。世界大会では「カルメン」を披露する予定だ。大会まであとひと月余りだが、「『準備』という言葉にこだわっています。心と体の準備が整ってはじめて戦えると思っていますから」。部員を前にした演技披露では堂々とした演技を見せた。
 自分が目指す演技ができたときの達成感が、バトンを続けてこられた理由だ。仕上がりはまだまだというが、初めての世界大会で「自分らしい」演技を披露することを目標に練習を重ねる。