悩み 英単語、音声を聴いて覚えるコツは?

英単語を覚えるのが苦手で困っています。ユメタンを使い、スペルを書いて覚えています。音声を聴きながら読むといい、と聞いたのでやってみようと思っているところです。 (高校2年女子)

回答 音節と読みを意識して(プロ家庭教師 吉永賢一)

「英単語が覚えられない」という人は、とても多い。僕たちは、小学生の時に、一生懸命漢字を覚えてきたのに、なぜ、英単語になると覚えられないのだろうか。

それには、実は単純な理由がある。まず、「どの文字を、どう読むか」を確認せずに、覚えようとしていること。例えば、「確認」という漢字を覚えるときには、「確」は「かく」と読んで、「認」は「にん」と読むということを、意識して覚えるよね。

そして、「認」という漢字は「言」と「忍」に分かれているけれども、「認」で1文字だということを意識していると思う。

ところが英単語になると、どの文字をどう読むかを意識していなかったり、「音節」を意識していなかったりする。音節というのは、辞書を引くと「・」で区切ってある単位のことだ。ここをしっかり意識するだけでも、かなり英単語の見方が変わってくる。

スペルを書いて覚える場合には、「日本語を見て、英単語を書く」ことを繰り返してほしい。それには、単語集やノート1ページごとに、英語を隠して、日本語を見て英単語を書けるか、テストのようにやってみる。そして、書けなかった単語は、答えを見ながら赤字で書いていく(このときには、「英単語を見て、英単語を書く」ことになる)。

そうしたら今度は、さっき間違えた単語だけ、またテストのようにやってみる。

これを繰り返して、覚えていくんだ。同じスペルを何度も繰り返して書くのは、そのスペルを特に確認したいときだけにし、あくまで日本語を見て英単語を書くことを勉強時間の中心にしよう。もし可能であれば、発音記号の読み方をなるべくしっかり練習しておいてほしい。カタカナ的に読んでも英単語を覚えることは可能なのだけれども、「どう読むか」をきちんと意識するためには、発音記号を読めることが基礎になるんだ。

 

よしなが・けんいち 1971年生まれ。東京大学医学部家庭教師研究会代表。群馬県立前橋高等学校卒業、東京大学理科Ⅲ類(医学部)に入学。著書に『東大家庭教師が教える 頭が良くなる勉強法』『東大家庭教師の子供の頭が良くなる教え方』ほか。