3月には4発を日本海に発射

北朝鮮が3月6日、同国北西部の東倉里(トンチャンリ)から弾道ミサイル4発を発射、ミサイルは約千キロを飛んで秋田県の西約300〜350キロの日本海 に落下した。うち3発の落下地点は日本が独占して漁業などを行う排他的経済水域(EEZ)で、日本政府は国連安全保障理事会決議への明確な違反だとして北 朝鮮に厳重抗議した。

北朝鮮は昨年、20発を超える弾道ミサイルを発射。今年2月には新型中距離弾道ミサイルを発射し、日本海に落下している。

最終目標は米本土か

北朝鮮には、どんなミサイルがあるのか。また、開発を進めるミサイルの最終目標は何なのだろうか。

北朝鮮の弾道ミサイルは、韓国を標的とする短距離の「スカッド」、日本のほぼ全土を射程に収める中距離「ノドン」(射程1300キロ)、米領グアムを狙う中距離「ムスダン」(同約2500〜4千キロ)が配備済みという。

北朝鮮の最終目標は米本土を標的にした大陸間弾道ミサイル(ICBM)とされる。金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長は今年1月、ICBM発射実験 準備が「最終段階」に入ったと表明しており、もし北朝鮮がICBMの開発に成功すれば、地域の戦力バランスが一変する恐れがある。