東大本郷キャンパス正門から安田講堂に続く道に合格者番号が掲示された

東京大学は3月10日、2017年度一般入試の合格者を発表した。本郷キャンパスでの合格者番号の掲示を4年ぶりに再開。運動部員らが合格者を祝福した。

女子の合格者は微増の19.8%、家賃補助に300人超が申し込み

一般入試の合格者は3012人。このうち女子は582人(19.3%)だった。2月に発表された推薦入試の合格者71人(女子は27人)とあわせると3083人(女子609人)で、女子の比率は19.8%と前年より0.9ポイント増えた。一般入試合格者のうち東京の高校出身者は35.9%、東京以外の関東出身者が21.5%を占めた。現役合格者は66.6%だった。

東大は女子の志願者を増やそうと、今回の入学者から女子学生向けのマンション100室を確保し、入居者の家賃を月3万円(最長2年間)補助する制度を始める。合格発表前に志願者が申し込む仕組みで、300人以上から申し込みがあったという。

志願した科類の合格者番号掲示場所に向かう受験生

胴上げは禁止、運動部員らは合格者誘導も

合格者受験番号の掲示は、キャンパス内の工事を理由に13年度入試を最後に取りやめていたが、「合格した喜びをここで感じてほしい」(南風原朝和理事・副学長)と、今回から場所を変えて再開した。かつての合格発表では掲示板前で運動部員らが合格者を「胴上げ」で祝福する光景が見られたが、今回は大学側が事前に「危険な行為は控えるように」と運動部などに伝えて禁止した。

新たな発表場所となったキャンパス正門から安田講堂に向けての通りは安全確保のための通行規制が敷かれ、運動部員が「右側通行でお願いします」などと声を張り上げて受験者を誘導。自身の受験番号を確認した合格者は安田講堂前の広場で、運動部員らに「いいぞ!いいぞ! ○○」などと名前を呼ばれて祝福されていた。

東大の外国学校卒業生向けの入試合格者35人も10日に発表された。

安田講堂前の広場で在学生が合格者を祝福した