いよいよ夏休みに突入。浮かれ気分の人も多いのではないでしょうか?「夏は受験の天王山」といわれます。受験生でない人にとってもこの夏休みは成績アップのチャンス。気がついたら2学期が始まっていたということにならないよう、時間を有効活用しましょう。

今月のポイント!
❶自分へのMissionを明確化せよ!
❷普段使用していない部屋で勉強せよ!
❸雑音のある環境で集中力のトレーニングを!

❶夏休みの勉強法

長いようで短い夏休み。部活や遊びを楽しむのはもちろん、限られた時間の中で勉強だってしっかりやりたい。そんなキミのために、最大の学習効果が得られる「夏休みの勉強法」について、今月は話してみよう。
 
 夏休みは、時間がたっぷりあるので、勉強時間を確保しやすいという錯覚に陥りやすい。しかし、実際は、部活に加え、花火大会やお祭りなどのイレギュラーなイベントが開催される時期でもある。このため、かなり強い意志を持っていても、思っていたほど学習時間を確保できないことも少なくない。よって、確実に学力アップするためには、この夏の自分への必須Missionを明確化し、毎日、確実に実行することが重要となる。
 
 例えば、今までの授業内容をしっかり定着させ9月以降の授業に備えたい「弱点克服タイプ」の人は、7月中に総復習を行い弱点を発見する。そして、8月は発見した弱点にじっくりと取り組み、克服することを自分へのMissionとする。
 
 一方で、この夏に一気に学力を高めたい「応用力強化タイプ」の人は、7月で自分の学力にバラツキがないかを確認し、8月前半で既習範囲の応用力強化へ取り組む。8月後半は9月以降の内容を先取り学習することをMissionとすることで、応用力を養うとともに、夏以降の学習に余裕を持って取り組めるようになる。

 

❷家での学習環境の作り方

夏休みは、家にいる時間も比較的長くなる。家では気が抜けがちになるので、家の中でこそメリハリをつけた学習環境作りが重要となる。私の経験では、自分の部屋がある場合、部屋の中には誘惑物が多く、勉強に集中できないことが多かった。
 
 昔の私と同様に、自分の部屋では学習に集中できないと感じた人は、誘惑物の少ないリビングやキッチン、その他にも自分が利用できる部屋がある場合は、それらの中で「通常自分があまり使用しない部屋」を活用するとよい。あまり使用しない部屋は誘惑物が少なく、集中できる環境であることが多い。また、いつもと環境を変えることで、新鮮な気持ちで学習に取り組める効果もある。

❸自習室や図書館も積極的に利用しよう

最後に、受験を視野に入れたときに重要となる話をしよう。夏休みのような、比較的長い時間を一人で過ごしかねない時期は、一人っきりで勉強しすぎないよう注意が必要である。「一人っきりで勉強する習慣」が身についてしまうと、「一人でないと集中できなくなる」危険性がある。大学受験や資格試験の受験会場には多くの受験生が集まっている。つまり、大人数の空間や雑音のある場所でさえも気にせず集中できる力を身につけておく必要があるのだ。このトレーニングのために、可能な限り学校や塾の自習室、図書館などを積極的に活用することを強くオススメする。

今月の言葉 絶対にできると信じた者にのみ、できることがある!

おおいわ・ひでき●東進ハイスクール・東進衛星予備校の英語科人気講師。大岩先生の明るく楽しい授業で英語アレルギーを克服する生徒が続出!『大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】』(東進ブックス)、『みんなのセンター教科書英語』(旺文社)など著書も多数。