今も最前線で活躍を続ける人たちは、どんな高校生活を送っていたのだろうか。「スーパー高校生」たちを紙面で振り返った。

ダルビッシュ有さん 宮城・東北高校出身 ●米大リーグ テキサス・レンジャーズ

 

甲子園でチームが一つに

現在、米大リーグで活躍中のダルビッシュ有さんは、高校卒業を前に登場してくれた。3 年春のセンバツでノーヒットノーランを達成して注目を集めたが、その夏の甲子園では3 回戦で敗退した。それでも「夏の甲子園で、最後にやっとチームが一つになれたことが一番うれしかった思い出です。日本一になれなくても関係ないですね」と振り返っている。海外への挑戦については「まぁ、そうじゃないですかね……」とあいまいな返答。明言は避けているものの、当時から世界を見据えていたことがうかがえる。(2005 年2・3 月号から)

菊池雄星さん 岩手・花巻東高校出身 ●プロ野球・西武ライオンズ

 

仲間への気遣い 大切に

150㌔を超すストレートを武器に、3 年春のセンバツでチームを準優勝に導いた菊池雄星さんは、野球の技術を磨くこと以上に、仲間への気遣いを大切にしていた。プロ6 球団からドラフト1 位指名を受けたことより「仲間と一丸となって戦えたことが一番の思い出」と振り返っている。夢をかなえるために「楽しいことではなく『正しいこと』をしよう」と心掛け、炭酸飲料やカップラーメンを口にしないストイックな一面ものぞかせている。 ( 高校生スポーツ2010年1月号から)

木村沙織さん 東京・成徳学園高校(現・下北沢成徳高校)出身 ●バレーボール女子日本代表・トルコリーグ ワクフバンク・テュルクテレコム

 

史上最年少で五輪出場

ロンドン五輪で銅メダルを獲得したバレーボール女子日本代表。エースの木村沙織さんは、2004 年のアテネ五輪のメンバーに史上最年少で選ばれた直後、本紙の高校生記者の取材に応じてくれた。アテネ五輪の最終予選の試合の前は「すごい緊張して。でも試合が始まったら大丈夫でした」と、あっけらかんと語っており、当時から大物の予感を抱かせていた。「私からバレーボールを取ると何も残らない」とも話している。 ( 2004年7・8月号から)