Pre-WaISECの成果を発表する柴田君 (3月19日、SGH甲子園)

早稲田大学本庄高等学院は、希望した生徒がSGH(スーパーグローバルハイスクール)の研究に励む。昨年度はネパールの少女の人身売買問題解決に向けた支援活動や、フィリピンでのマングローブの植林活動などのプロジェクトを実施した。2018年度には、海外から高校生を招いて研究発表を行う国際シンポジウム「WaISEC」を生徒主導で開催することを目指している。

昨年12月、WaISECに先立ち「Two heads are better thanone(3人寄れば文殊の知恵)」をテーマにしたイベント「Pre-WaISEC」を開いた。韓国・台湾・中国の4校、国3校から計30人を招き、プレゼンテーションやポスターセッションで研究成果を発表した。群馬の富岡製糸場や伊香保温泉などでフィールドワークも実施した。

韓国の高校でノウハウ学ぶ

開催に向け、約半年かけて準備を重ねた。高校生による校内での国際シンポジウムの開催例が少なく、ノウハウがなく困ったという。執行部の柴田亮輔君(3年)は、8月に韓国の高校が行った国際シンポジウムに参加。司会進行、SNSを使った広報を学んだ。

柴田君は「約70人のスタッフを動かし、前例がない企画を作り出すのは難しくて大変。開催前は4時睡眠になるくらい追い詰められた」と振り返るが、「生徒が意識改革をする機会になった」と話す。開催後、参加した同校生徒にアンケートすると、英語学習や留学・国際交流の意欲が増した人が多かったという。 (文・写真 野村麻里子)