「先のことばかり考えると…」

6月の日本選手権では、大学生や社会人を相手に互角以上に渡り合った。だが、ゴール直前でかわされ、優勝者と同タイムによる着差での2位。これが相当に悔しかったという。「(得意としている)後半で負けたことが今までなかった。ショックでしたが、前半に勢いを出し過ぎると後半が持たないことが経験としてわかったので、プラスに捉えています」

インターハイ陸上女子400mで優勝した高島咲季

そうしたことを踏まえ、高島が決勝レースを前に心に決めたのは、「いつも通りの走り」を貫くことだった。いつも通りに入り、「後半200メートルのカーブに入るところで、流れがいつも通りだと感じて、最後の直線で『このまま行ければ大丈夫』」と勝利を確信。最後は他の選手を大きく引き離し、2位と0秒97の大差をつけてフィニッシュした。

今後について尋ねられ、「先のことばかりを考えると、体がついてこなくなってしまう。高校最後という大会が続きますが、そこで悔しい思いをしないように一つひとつをやっていきたいです」と語った高島。

ただ、今大会では200メートルとリレー2種目にもエントリーしており、チームの女子部長としても個人種目2連覇の余韻に浸っているわけにはいかない。