まとまった時間がある今年の夏休みはコンテストにチャレンジしてみよう。高校生向けのコンテストは、文系向け、理系向け、アート系などさまざまな分野があるが、その中でも、毎年2万件近い応募作品があるのが國學院大學主催「全国高校生創作コンテスト」。今回はこのコンテストの過去受賞者のコメントや受賞作品などを紹介!応募の際の参考にしてみてください。

全国高校生創作コンテストとは?

募集作品は短篇小説、現代詩、短歌、俳句のいずれか。「表現者」としての自分の可能性を試すのにぴったりだ。大学としては、「考えること」「思うこと」「感じること」を大事にし、それを自分の言葉で綴ることを続け、美しい日本語を学び、身につけてほしいという思いがある。

ふだん、当たり前のように使っている言葉を見つめ直す機会を持つと、気づかなかった自分の感性を発見できるはず。2018年度は16,085作品の応募があった。

★第23回「全国高校生創作コンテスト」 募集要項はコチラ

第22回全国高校生創作コンテスト受賞者の声と受賞作品

【短篇小説の部】

「テーマとして、ずっと「美しさって何なの?」と自問していた。ある作家のスタイルを模倣として「タイトルを初めに考える」という方法をとったのが正解だった。読者のように、彼女たちの会話を楽しみながら書いていた」(最優秀賞・野口さん)

「小説を書くというのは初めての経験で、暗中模索でした。お気に入りの作品を眺めながら技を盗むつもりで読みながら書きました」(優秀賞・一丸さん)

「キャラやストーリーだけのおもしろさではなく、読者が少し自分をみつめ直せるような…だけど説教めいていたり主張が激しかったりひとりよがりなのは嫌だ…と、そのバランスが大変でした」(優秀賞・馬場さん)

 

【現代詩の部】

「無心で書きました。自分の気持ちに向き合うことは難しかったけれど、形にできてよかった」(最優秀賞・藤井さん)

「塾の授業中にふっと思いついた「黒く小さなカタマリ」の姿から発想しました。最後の連がリズムを合わせにくく少し悩みました」(優秀賞・奥田さん)

「52行でストーリーが完結せず、縮めるのに苦労しました。タイトル含め、言葉のリズムと全体の雰囲気を大切に書こうと思ったので、どの言葉をつかうのか、平仮名にするか漢字にするか、一行一行、迷いに迷いました」(優秀賞・村上さん)

 

【短歌の部】

「体育祭のテーマと関連づけてその時感じたことを書いた。自分の思いをどう表現するかが大変だった」(最優秀賞・永田さん)

「考えたことや感じたことを文字にして短歌に込めて消えることのないものとして自分の中で形にできた」(優秀賞・宮﨑さん)

「自分が思っていることを5.7.5.7.7の中に収めることが一番大変だと感じました。どうしたら趣が出せるのか考えることがとても良い勉強になりました」(優秀賞・谷さん)

 

【俳句の部】

「入賞した作品は初めて自分らしさを出した作品。「自分にしかできない作品」を作ろうと決心し、それを始めて実践した」(最優秀賞・荒井さん)

「初めて俳句を作る際に蛙のことを思い、どういう思いで生活しているのか、気持ちを考えて作りました」(優秀賞・田嶋さん)

「この句を読む方に自分が見た光景と同じような光景を想像してもらうにはどうしたらいいか、五七五の十七字でどのような言葉を使い表現したらいいのかを考えながら句を詠むことが大変でした」(優秀賞・谷野さん)

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