大学の学費や学生生活にかかる費用の負担を軽減させる奨学金。制度がどんどん変わっているため、正しい最新の情報を得ることが大切だ。ファイナンシャルプランナーの竹下さくらさんに、知っておきたい奨学金に関する基礎知識や最新情報を教えてもらった。(中田宗孝)

Q.「予約採用」とは何でしょうか? 

A.高校3年生の時点で奨学金で申し込むこと。

 

 

高校3年時に奨学金を申し込むことを「予約採用」と言います。文部科学省が所管する「日本学生支援機構(JASSO)」の実施する奨学金には、「給付型奨学金」(原則としてお金の返済をしなくていい奨学金)や「第一種奨学金(貸与型奨学金)」(返済の義務があるが利子のかからない奨学金)、「第二種奨学金(貸与型奨学金)」(返済の義務があり利子も付く奨学金)があります。2019年度の予約採用は、高校での奨学金の説明会を終えた6月に申し込みの受付が始まり、12月以降に奨学金を受けられるか否かの結果が通知されます。奨学金を考えている生徒は、絶対に見逃さず申し込みましょう。ちなみに、給付型と貸与型、第一種と第二種など奨学金の併用も審査が通れば可能です。

一方、大学進学後に奨学金を申し込むことを「在学採用」と言います。大学生になってからでも奨学金を受けられますが、高校3年生で予約採用を申し込んだ方が安心です。

 

竹下さくらさん(フィナンシャルプランナー)

たけした・さくら 慶應義塾大学商学部保険学専攻。卒業後、保険会社勤務を経て、フィナンシャルプランナーに。コンサルティング、講演活動を行う。著書「『奨学金』を借りる前にゼッタイ読んでおく本」(青春出版社)など
 

※2019年6月21日9時20分、現時点での最新情報を反映しました。