河野玄斗さんは、東京大学医学部の現役学生で、司法試験にも一発合格し、クイズ番組「頭脳王」で2連覇を果たしたカリスマ東大生だ。高校生にお勧めの勉強法を教えてもらった。(構成・安永美穂)

Q 授業中の効果的なノートのとり方は?

A 先生の話を自分の言葉に置き換えてメモしよう。

 

教科書にあることは書かなくてもいい

ノートのとり方を考えるにあたっては、「教科書などに既に書かれていることを書く労力をできるだけ省く」「一つのものを見れば必要な情報が全てわかるようにする」という2つの観点が重要です。

ノート提出を課す先生もいるため一概には言えませんが、僕は教科書を見ればわかることはノートに書かなくてもよいと考えています。特に、授業中に板書をノートに書き写すのに必死になって先生の話を聞き逃してしまうようでは本末転倒です。ノートをとるのは「授業のポイントを理解する」という目的をかなえるための手段にすぎないので、色分けなどにこだわって「きれいなノートを作る」ことが目的にならないように注意してください。

「要するにどういうことか」を一言でメモ

ノートをとる代わりに僕がおすすめするのは、教科書やプリントなど、既にまとめられているものにメモを書き加えていく方法です。この方法だと書く作業を最小限にできるので、その分、先生の話を集中して聞けるようになります。また、テスト前などは教科書やプリントだけを見直せばよいので、複数のテキストやノートを広げる手間もかかりません。

書く内容としては、先生が授業中に強調したポイントを「要するにこういうこと」と自分の言葉に置き換え、できるだけ短めの一言メモとして書き込みます。ポイントを整理するコツは、メモをとるときに「だから」「なぜなら」「だけど」といった接続詞を入れたり、関連したところを矢印でつないだりしておくこと。自分が「なるほど!」と思ったことや印象に残った先生の雑談などもメモしておくと、読み返すたびに授業の内容を思い出すことができ、記憶に定着しやすくなります。

 
河野玄斗 こうの・げんと 
1996年、神奈川県生まれ。聖光学院高校卒業。東京大学医学部医学科6年生に在学中。著書に『東大医学部在学中に司法試験も一発合格した僕のやっている シンプルな勉強法』(KADOKAWA)。