京都・福知山高校図書委員会のおススメ

 

県庁おもてなし課
 有川浩著(角川文庫、761円)

◆県庁職員の成長物語

とある県庁に生まれた、新しい部署「おもてなし課」。初めはグダグダだったおもてなし課の職員が、異色の元県庁職員・清遠から助言を受けながら成長していく物語だ。自分たちが短所だと思っている点も、発想と視点を変えれば長所なのかもしれない。読み終わると、モデルになったおもてなし課がある高知に行きたくなる。(青黒・1年)

 

ルリユールおじさん
 いせひでこ著(講談社、1728円)

◆職人の情熱が伝わる

パリに住む一人の女の子、ソフィー。ある日、ソフィーの大切な植物図鑑がばらばらになってしまった。図鑑を直してもらうため、ソフィーが訪れたのは「ルリユールおじさん」のお店。「ルリユール」とは製本職人のこと。世界でも全ての工程を取得した者は少なくなったルリユールの緻密な作業が、絵本ならではの描写で描かれる。仕事に対する情熱が伝わる一冊だ。(霜月・1年)

 

下町ロケット
 池井戸潤著(小学館文庫、778円)

◆夢を諦めない

ロケットを飛ばすため研究をしていた佃航平は、打ち上げ失敗の責任を負い、研究者を辞め社長になった。しかし、製品開発で業績を伸ばしつつも、ロケット打ち上げの夢を捨てきれず、製作所で研究を続けていた。初めは批判的な考えを持つ社員がいたが、少しずつ周りが同じ夢を持ち、努力するようになった。懸命に努力し、夢をかなえることの大切さを知ることができた。(鯉幟・1年)

 

ハケンアニメ!
 辻村深月著(マガジンハウス、950円)

◆熱中できる仕事って?

私はアニメが好きだ。かなりの頻度で見ているので、アニメを作る仕事についても知っているつもりでいた。だが、この本は、知らなかった現場ならではのことが書かれていて、とても興味深かった。アニメが好きな人は特に読んでみてほしい。今までと違った見方ができ、アニメの楽しみ方も増えるだろう。熱中できるものや好きなものがあることは、幸せだとあらためて思った。(アカツキ・2年)

 

ディズニー ありがとうの神様が教えてくれたこと
 鎌田洋著(SBクリエイティブ、1188円)

◆感謝の大切さに気付く

ディズニーで起こった3つのお話。キャスト(従業員)とゲスト(お客さま)が、何かをきっかけに感謝の大切さに気付き、考え方を変えていく。それは、ディズニーの中だけでなく、私たちの普段の生活でも大切なことばかりだ。読んでいてドキリとしたり、ハッとしたり、自分の考え方を見直させてくれる。そしてラストは感動的だ。読後、ディズニーがもっと好きになるだろう。(蜥蜴のビル・2年)

 

人はなぜ星を見上げるのか―星と人をつなぐ仕事
 髙橋真理子著(新日本出版社、1944円)

◆好きから始まった仕事

著者は、出張プラネタリウムなど、星の魅力を伝える特色ある活動をしている「星つむぎの村」の中心メンバーだ。活動に至るまでの軌跡を描いた一冊。本の中にちりばめられた、さまざまな立場の人の詩や言葉が印象的だ。どこに将来のきっかけがあるか分からないからこそ、常にアンテナを張っておくことは大切だと思った。(青黒・1年)

 

※価格はすべて税込み