子どもからお年寄りまで世代を超えた交流イベントを開催

認知症の祖母にショック、距離を置いたことに後悔

高校2年の夏からボランティア活動を始めました。きっかけは、同居していた祖母の認知症です。日に日に家族の名前までも思い出せなくなっていく祖母の姿にショックを受け、私は次第に距離を置くようになってしまいました。祖母の寂しそうな小さな背中は今でも忘れられず、「もっと私ができることがあったのではないか」と後悔してもしきれません。

祖母の姿思い浮かべ…お年寄りにネイル

この経験からまず、主に京都で展開されているお年寄りと関わるボランティア活動に参加しました。初めは、初対面の違う世代の方と会話を続けることに不安でした。ですが、自分の祖母のように接することでその不安はすぐに消えました。ネイルをした方に「きれいになってうれしい! ありがとう!」と言ってもらえて良かったです。

世代を超えて意見交換 イベント成功で涙

次に自分の住んでいる地域に目を向けました。市会議員などさまざまな方にヒアリングをしていると、子どもからお年寄りまでいろいろな「モヤモヤ」を抱えていることが分かりました。しかし、一人では何もできません。

そこで、仲の良い友達と4人で高校生団体を設立しました。設立当初は意見がなかなかまとまらず苦労したこともありましたが、仲間たちのおかげで多世代での交流の場を提供するイベントを開催することができました。「こんな場が欲しかった」という意見が聞けて、涙が出るほどうれしかったです。

こうしたボランティア活動を通して、相手の立場に立ってニーズを考える大切さを学びました。これらの経験を糧にもっと広い世界に出て活動を続けていきたいです。(松川雅美・3年)