「在日外国人」と聞いて、どのような印象を持つだろうか。1年生のころの私は「飲食店などでよく見かけるアジア系の人たち」という印象しか持っていなかった。だが、ボランティアや交流活動を始め、学んだ。多くの人たちに在日外国人について知り、考えてほしいと強く感じている。

フィリピンの女の子にもらった手紙

学童保育でボランティア

2年生の時、在日の子どもたちや国籍を持っていない人たちについての授業を受けた。その中で、在日の子どもたちが通う横浜市にある学童保育で、子どもたちに勉強を教え、交流する機会を得た。

教室に入ると、すぐに寄ってきて話し掛けてくれた。流ちょうな日本語で「こんにちは」と言ってくれた子、アジア圏の言語であろうと予想はつくが私が知らない彼らの母語で話す子など、さまざまだった。子どもたちは、私にいろいろな話をしてくれた。

少女の手紙、宝物に

仲良くなった1人の女の子は「フィリピン国籍を持っているが、言語は日本語しか話せず、フィリピンにはなじみがない」と話してくれた。自分のふるさとは日本なのに日本人とみなされない……。自分に置き換えて考えてみると複雑な気持ちになった。しかし、彼女を含め、学童にいた子どもたちはとても活発で明るかった。日本語が話せなくても、熱心にひらがなを勉強し、遊んでいた。帰りに女の子からもらった、丁寧な字で書かれた手紙は宝物だ。

世界には、日本には、いろいろな人がいる。私たちはこれから、多様な人たちとともに学び、働き、共存していく。在日の人たちが抱える、国籍などさまざまな問題が未来ある子どもたちの夢をつぶしてしまうことがないよう、私たちは何をすべきか考える必要がある。
(菅野吏紗・3年)