東海大学健康学部の西垣景太先生に、正しいウオーキングやジョギングのやり方を教えてもらった。第7回は、やってしまいがちな間違ったやり方について紹介する。(構成・写真 小野哲史)

猫背や上体が反っていないか注意

ウオーキングでもジョギングでも、初心者は姿勢が崩れてしまいがちです。特に疲れてくると、脚や体を前に運ぶことばかりに集中してしまい、猫背になったり、上体を前傾させたり反らせたりする人を多く見かけます。背筋や上半身のブレは、効率の悪い走りとなって、より疲労度が増すだけでなく、腰や膝など他の部位に負担がかかり、思わぬけがを引き起こしかねません。

上体を前傾させすぎるのはNG(左)
上体を起こして肩に力が入らないように意識しよう(右)

爪先の位置を意識

爪先が過度に外側に開いたり内側に向いたりするのも、けがのリスクを高めるという点では同じです。かかとからまっすぐ足を地面につけることを心がけましょう。

ほかにジョギング初心者で多いのは、脇が開いて、腕を左右に振ってしまう動かし方。これでは肩や腕に無駄な力が入り、上半身の疲れや肩こりにつながります。ジョギングはいかに楽なフォームを持続するかがポイントですから、走っている最中に肩の力が抜けているかどうかを確認する心の余裕を持ちたいものです。

にしがき・けいた 1981年、東京都生まれ。専門は運動心理学。現在は「運動経験と情動知能」や「幼少期の運動経験」に関する研究を行っている。