20年4月に18歳以上

2020年東京五輪・パラリンピックで活動するボランティアの募集が始まった。競技会場や選手村などの運営に関わる「大会ボランティア」8万人を大会組織委員会が募集、これとは別に、空港や駅などで観光や交通の案内をする「都市ボランティア」3万人を東京都が募集し、合わせて11万人に上る計画だ。

大会ボランティアは「20年4月1日時点で18歳以上」の年齢条件に加え、計10日以上の活動や、活動期間中の宿泊は自己手配・自己負担などが募集条件。学生への期待は大きいが、現在の大学2年生は就職活動がある。3、4年生は社会人になりたてで会社の理解が得られるか分からない。このため、必要な人材を確保できるかどうか危ぶむ声が出ている。

授業日程を変更する大学も

文部科学省は全国の大学などに対し、学生がボランティアに参加しやすいよう、授業や試験日程を弾力的に変更するよう求める通知を出した。一部の大学は、五輪開幕前に試験を終えることや、ボランティアの研修などで授業を欠席する場合は「公欠」とすることを決定している。

12年のロンドン大会のボランティアは7万人、前回リオデジャネイロ大会は5万人だった。ボランティアには帽子やウエア、靴が支給され食事も提供される。国際オリンピック委員会(IOC)は組織委に1千億円の大会運営予算の圧縮などの経費削減を要請しており、「11万人」という規模の妥当性も問われそうだ。

申し込みは12月上旬までインターネットの特設サイトで受け付けている。