勉強法についての悩みに、多くの受験生を合格へと導いてきた各教科の先生がアドバイス。駿台予備学校の古文科講師の上野一孝先生に答えてもらった。(構成・安永美穂)

Q. 文法の覚え方のコツを教えてください。

 

A. 助動詞の接続、活用、意味をセットにして覚えよう。

古文の文法は、まずは28語の助動詞の「意味」「接続」「活用」をセットにして覚えることから始まる。助動詞は現代語と大きく異なる部分なので、早いうちに整理しておくと、古文の学習をスムーズに進められる。

例えば、「ぬ」という助動詞には、「完了・強意・並列」といった意味があり、上にくる活用語の連用形に接続するという決まりがある。そして、活用の型はナ行変格活用と同じ型になり、「な・に・ぬ・ぬる・ぬれ・ね」と形が変わる。

この「意味」「接続」「活用」をセットにして覚えておくと、初めて読む文章でも、どこにその助動詞があるのかを見つけやすくなる。活用表を見ながら覚えた場合でも、必ず文章を読むなかで、覚えた助動詞を見つけ出して意味を読み取る練習をしておこう。

上野一孝先生(駿台予備学校 古文科講師)
うえの・いっこう 東京大学文学部国文科卒業。模試や教材の企画・執筆も担当している。俳人としても活動し、句集に『萬里』『李白』『迅速』など。