金沢泉丘高校(石川)新聞部は、第 42回全国高校総合文化祭(2018信州総文祭)新聞部門の最優秀賞に決まった。そのほかの最優秀賞には向上高校など5校が選ばれた。(文・写真 野村麻里子)

次期部長の松本琉太君

半年前から企画会議  

金沢泉丘高校新聞部ではタブロイド判の本紙「いずみの原」を年6回(昨年は雪のため休校の影響で5回)、B4判の速報版を年21回発行している。1年生10人、2年生14人、3年生10人(3年生は9月で引退)で制作している。夏に発行する本紙の発行に一番力を入れていて、ページ数は18面。2月から企画会議を始め、半年をかけて制作している。

糸魚川火災を取材 目撃者や大学教授にインタビュー

昨年は防災をテーマに、一昨年新潟で起きた「糸魚川大火」を取材。実際に現地に赴き、火災の目撃者や消火活動を行った消防本部にインタビューした。こうした大規模火災の危険が地元・金沢でもあるのかについて金沢工業大学の教授に聞きに行き、市内にある木造建築の密集地帯である寺町で、延焼のシミュレーションをして結果を報告した。 
 そのほかにも御岳山の噴火など、他県のトピックを掲載。9月から部長を引き継ぐ松本琉太君(2年)は「『糸魚川ではこうした火災が起きたけれど金沢ではどうなるか?』『御岳山の取材では、地元の活火山の白山の噴火の危険性はあるのか?』など、よそのことではなく『自分たちのこと』につなげるように努力しています」と話した。

レイアウトや見出しを工夫「どうやったら読んでもらえるか」

松本君は、速報版で掲載した、金沢市内のパブリックアートの記事に一番思い入れがある。初めて企画が実現したものだ。「街中になぜアート作品を置いているのか、金沢市役所の職員に取材しに行きました。加えて校内の生徒にパブリックアートへの印象をアンケートしました」
 心掛けているのは紙面のレイアウトや見出しを工夫すること。「いくらちゃんと取材をしてきれいにまとめた記事でも、読みたいと思う新聞ではないと、どれだけ良い内容でも伝わりません」。写真の配置一つを取っても「どうしたら読んでもらえるのか、インパクトが出るか」をじっくり考えて制作している。
 「実は入学時は新聞部に入ろうと思っていなかった」と明かす松本君。新入生歓迎の記事がまとめられた本紙を見て「すごい」と思い、興味を持ったという。「文章を書く力がつきました。論説やコラムも書いていますが、これまでは自分の考えだけを持っていたけれど、いろいろな面から物事を見るように意識するようになりました」