勉強法についてのお悩みに、多くの受験生を合格へと導いてきた各教科の先生がアドバイス。駿台予備学校の人気漢文講師の三宅崇広先生に答えてもらった。(構成・安永美穂)

Q.漢文を得意にするには、どうすればいいですか?


A.身近な漢字に関心を持とう。

漢文を得意にするには、語彙(ごい)力をつける必要がある。そのために欠かせないのが、一つの漢字が持っているさまざまな意味を理解することだ。
 例えば、「白」という漢字が動詞として使われていた場合、「白ス(もうす)」という読み方を知らないと戸惑ってしまうかもしれない。そんなときは「白」の字を使う熟語で「~する」という動詞として使われるものをいくつか思い浮かべてみると、意味を類推する手がかりになる。この場合、「告げる」という同じ意味の漢字をつなげた「告白」や、「自ラ白ス(みずからもうす)」という意味である「自白」という熟語が思い浮かべば、「言う」という意味だろうと予測がつく。
 大切なのは、「なぜこの漢字の組み合わせで熟語になっているのだろう」というように、日頃から何気なく使っている漢字の意味をよく考えてみること。漢字への関心が高まれば、読解問題で迷ったときも漢字をヒントにして意味がつかめるようになるはずだ。
 

 

 
三宅崇広先生(駿台予備学校 漢文科講師)
 みやけ・たかひろ 論理的で明快な授業は、受験生は言うに及ばず、教育研究セミナーに参加した高校の先生からも高評価。各種教材・模試・解答速報(青本)の執筆でも活躍している。