人の生きがいを奪わない持続可能性を追究したロボット研究 (日本大学工学部)<PR>


機械工学科 サステナブルシステムズデザイン研究室 遠藤 央(みつる)専任講師

ロボット研究を行うサステナブルシステムズデザイン研究室では工学部独自の理念「ロハス(健康で持続可能な生活スタイル)の工学」を実践し、サステナビリティ(持続可能性)をデザインすることが特徴。

従来のロボット研究では、“ロボットが人に代わってすべてをやってくれること=便利になること”が追求されてきた。しかし、「本当にそれが人間にとって幸せでしょうか?」と問うのが遠藤央先生だ。

先生自身も、以前は便利さを追求する研究を行ってきた。しかし、麻痺患者用の支援ロボット製作のため、医療福祉の専門家に相談したところ「そんなものは作ってはいけない」と言われたそうだ。「すべてやってくれるロボットでは、生きている意味を失う」というのが理由だった。以来、要介護者が必要とする補助をロボットが判断し、できることは要介護者に促すことでリハビリの機会を増やすというような、持続可能性を追究したロボットについて研究を行っているという。

学問横断的な知識を要するロボット研究で成長する学生達

持続可能性を追究した研究の延長線で現在手がけているのが「足こぎ型ロボット」だ。このロボットは動力が人で、一見するとさまざまな機械が付いた自転車のような見た目だ。「人のペダルを漕ぐ力でロボットが動きます。しかも、上り坂や下り坂でも一定の力で動きます。あらかじめルートを決めておけば自動で目的地に向かってくれますが、完全な自動運転ではなく、漕ぐのをやめれば止まります。安全性が求められる工場で荷物を運んだり、決まったルートの観光地での活用を視野に入れています」。

「足こぎ型ロボット」は一つの例で、学生はそれぞれのテーマを持ち、研究を行っている。橋梁を点検するドローンやメガソーラーの点検ロボット、食材を選別するAIシステムなど、バラエティに富んでおり、4年で卒業する学生は、後輩にテーマを引き継ぐことになるが、大学院に進学する学生は、研究をさらに2年間続けることで一人でひとつのロボットを作り上げることができるという。

足こぎ型ロボット

「ロボット研究は、学問横断的な知識が必要で、機械工学だけでは完結しません。電気工学や情報工学の分野にも関わり、私たちの研究室では設計や加工だけでなく、配線やプログラミングまで自分で行うため、学生は多くのことを学ぶことができます」と遠藤先生は語る。「高校までは、勉強でも何でも、やれば褒められますが、社会に出ればやって当たり前。やらないと私は叱りますが、失敗はOK。日々仲間達と切磋琢磨しながら新たなことに積極的にチャレンジしたいという人をお待ちしています」とメッセージを送ってくれた。

センパイVOICE

――この研究室を選んだ理由と研究テーマを教えてください。

〈渡邉〉機械にたくさん触れることができると思い志望。先輩が研究していた「足こぎ型ロボット」を引き継ぎ、完成を目指しています。
〈渡辺〉僕は好きなことをテーマにできるので選びました。他大学の研究室や企業とも連携し、いろいろな経験をさせてもらえるのも魅力です。今は、橋の点検作業を補助するドローンに関する研究を行っています。

――将来の目標は?

〈渡辺〉機械に関わりたいということが一番。そのためにも大学院でドローンの研究を続けたいです。
〈渡邉〉私も大学院で「足こぎ型ロボット」を完成させたいです。大学院に進学してから研究を活かした仕事に就くか、教員になるかじっくり考えたいと思います。

――高校生にメッセージを。

〈渡邉〉高校では出会うことのなかった様々な人たちと共に、新しい知識に触れることができるので、ぜひ日本大学工学部に入学して学んでください。
〈渡辺〉工業高校出身者も多く、実習が増えてくると彼らの知識が役立ちます。遠藤先生はフレンドリーですが、しっかり指導してくださるので、知識と技術を身につけたい人はぜひこの研究室を選んでみてください。
渡邉皆実さん(福島県立福島東高等学校出身)
渡辺力夢さん(福島県立磐城桜が丘高等学校出身)
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