留学先での生活をより充実したものにするために必要なことはなんだろう。難民支援などで100カ国以上の人たちとコミュニケーションしてきた石川幸子さんに聞いた。(安永美穂)

Q. 留学生活を充実させるには?

 

A. 「言葉にして意思を伝える」文化なら積極的に話しかけよう。

アジアは比較的コンテキスト度(=言葉にしなくても相手の気持ちを察せること)が高い国が多いのですが、欧米の国々やオーストラリアなどはコンテキスト度が低めなので、「自分の意思をはっきり言葉にして伝えること」が求められます。

日本では、何も言わずに相手の意見に従う姿勢が「慎ましい」と好意的に受け止められますが、コンテキスト度が低い国ではそうではありません。黙っているだけだと、「自分の意見がない」「何も考えていない」と見なされてしまいます。訪れる国で使われている言葉を留学前にしっかり勉強し、現地では自分から周囲の人にどんどん話しかけるように心掛けましょう。

 
石川幸子さん
いしかわ・さちこ 独立行政法人国際協力機構(JICA)国際協力専門員。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)で難民支援に従事した後、笹川平和財団勤務を経て、JICAでASEAN地域の紛争解決や地域協力に取り組む。