勉強法についてのお悩みに、多くの受験生を合格へと導いてきた各教科の先生がアドバイス。駿台予備学校の人気数学講師の若月一模先生に答えてもらった。(構成・安永美穂)

Q. 証明問題が得意になるには?

 

A. 仮定と結論を明確にすること。日本語の書き方は教科書などをまねして。

まずは、教科書にある定理・公式の証明を、全て自分でできるようにしておこう。これらの定理・公式の証明は、加法定理(数学Ⅱ)など一部を除けば、数行で終わるような簡単なものが多い。これらの証明をマスターしておくことが、より難しい証明問題を考えるための基礎になる。

また、証明問題を解くときは、何が「仮定(使ってよいこと)」で、何が「結論(示すべきこと)」なのかをはっきりさせることから始めてほしい。仮定と結論があいまいなままだと、何をやっているのかわからなくなってしまうので注意が必要だ。

解けなかった問題の復習をするときは、模範解答を見るだけで終わりにせずに、何も見ないで自分で答案が書けるようになるまで繰り返そう。ポイントは、式だけでなく、日本語の部分もしっかり書くこと。書き方で悩んだら、教科書などの模範解答をまねして書いてみると、採点者に“伝わる”答案が書けるようになるはずだ。

 
若月一模先生(駿台予備学校 数学科講師)
わかつき・かずのり 東京都出身。東京都立大学(現・首都大学東京)大学院で物理学を専攻。教材作成や模擬試験の問題作成なども担当している。