中学校の国語の先生を目指す柴田美緒さん(愛知教育大学4年)が教育学部で教師を目指す学生生活について紹介してくれる連載の第2回は、授業外のボランティア活動についてです。

大学の掲示版には募集がずらり

 高校生のみなさん、こんにちは!

2回目の今回は、授業以外の活動についてお話ししたいと思います。授業以外というと、真っ先に思い浮かぶのはクラブ・サークル活動やアルバイトでしょうか。確かにそれも大学生活の楽しみのひとつだと思いますが、今回取り上げるのはボランティア活動についてです。

 ボランティア活動は多くの大学で推奨されていて、愛教大も例外ではありません。学生が授業を受ける建物の入り口近くにある一番目立つ掲示板には、県内各地からのボランティア募集の張り紙が所狭しと並んでいます。例えば、「不登校生徒の話し相手」「小学生の野外学習の付き添い」「低所得家庭の子どもへの学習支援」「障害を抱える子どもたちの補助」などなど…ボランティアの中身はやはり教育や子どもにかかわる内容がメインです。1日だけのものから年間通して参加するものまであり、自分の希望に合わせて選び、気軽に参加することができます。

子どもの前に立てる貴重な機会

 学内で募集されているボランティアもあります。こちらも種類はさまざまですが、私はこれまで「訪問科学実験わくわく」「外国人児童生徒支援リソースルーム」「情報保障支援団体てくてく」の活動に参加してきました。

 「訪問科学実験わくわく」はその名の通り、大学周辺の小中学校を訪問して実験を行い、科学のおもしろさを伝えようというものです。子どもたちのためになることはもちろん、実際に「子どもの前に立つ」という貴重な経験を積むことができたり、教材づくりもできたりと学生にとっても得るものは大きいです。

外国籍児童を1対1で支援

「外国人児童生徒支援リソースルーム」では主に、「放課後日本語教室」「土曜親子日本語教室」などの集団向けの支援と、「小中学校個別ボランティア派遣」と言って、外国籍の児童が所属する学級とは別の教室での1対1の支援を行っています。

外国籍児童への個別指導のボランティア活動に取り組む

愛知県は外国籍児童の多い県なので、このようなボランティアの需要も高いのです。私は個別支援に参加していますが、「次はどんな授業をしようか。何がこの子にとって一番いいのかな」と考える時間は楽しくもあり大変でもあります。そうやって一生懸命準備したものを持って支援に向かった時、私が顔を出すと目を輝かせて歓迎してくれる姿を見て、「あぁ、頑張ってきてよかった」とうれしくなります。

外国籍児童への個別指導のボランティア活動の計画

聴覚障害の学生のために授業をタイピング

 「情報保障支援団体てくてく」の支援の対象は、私たちと同じ大学生です。愛教大では特別支援教育を学ぶこともできるのですが、そこには毎年数人、聴覚障害をもつ学生も入学してきます。そこで、聴覚障害学生が授業を受けている教室に入り、先生の講義や雑談、学生の発表や笑い声といったさまざまな情報を、聞いた通りにパソコンで打ち込み、リアルタイムで聴覚障害学生に共有する、という支援を行う団体がてくてくです。私のおすすめポイントは、自分の空きコマを有効活用でき、タイピング速度が上がり、他学科の授業を聞くことができるところで、友達にも参加を勧めているのですが、何となく敷居が高いようで…将来皆さんの入学した大学に同じような支援団体があったら、ぜひ参加してみてくださいね(笑)

では、またお会いしましょう!